低単価・単発案件のドロ沼

「実績がないうちは、安い単発仕事をひたすらこなすしかない」あなたもそんな思い込みに縛られていませんか?

テレアポ研修トレーナーとして独立起業した24歳の頃、私も最初は消耗戦の真っ只中でした。独立1年目の最初の3ヶ月は本当に苦しかったです。営業商談で「高いなぁ」と言われれば、他より20%や30%安くして受注しようとしたり。嫌な仕事、無理な納期でも断れず、睡眠時間を削ってでも働いたり。

当時渋谷にオフィスのあった営業会社のクライアント先で、夜中3時まで資料づくりをやり、終電もなくタクシーで25,000円かけて帰ってきたこともありました。断ったら契約を切られるんじゃないかという恐怖で、夜も眠れないこともありました。

もしあなたも小さな会社の社長なら、駆け出しや新規事業で実績がないうちは、安い単発の案件を大量にこなして場数を踏むしかないと思っていませんか?そうしないと信用されないし、売上も立たないと無意識のうちに思い込んでいませんか?もしかして会社員時代や周りの人から受けた「最初は安くても量をこなすしかない」というアドバイスを鵜呑みにしていませんか?

はっきり言います。それは、間違いです。

低単価・単発案件を大量にこなした先には、ドロ沼しか待っていません。

自転車操業に陥り、精神的に追い詰められます。がんばっているわりに資金繰りは火の車です。安さと量を追う消耗戦から抜けられません。低単価案件をひたすら抱え込み、労働時間を増やしても収益はなかなか上がらず、疲れるばかり。休めば即収入が途絶える不安に苛まれ、どこか常に焦りがある。値上げしようにも勇気が出ない、自信がない。

「実績ができてからにしよう」「もう少しやったら本格的に単価を上げよう」と先延ばしするも、じゃあどれだけ実績ができれば十分なのかわからない。だって他にもっと実績のあるプレーヤーは常にいるから。

しかも、しかもですよ!

もしあなたが社員スタッフを雇用しているなら、社員スタッフはあまりにも可哀想だと思いませんか?数ある選択肢の中から、あなたの会社で働くことを選んだ彼ら彼女らも、あなたと一緒にドロ沼にハマっていくわけですから。

でも、私が24歳の独立起業3ヶ月目で気づいたように、あなたもこれ以上ドロ沼にハマらないように気づいてください。「仮に実績や経験がなくても、自分で自由に単価設定すればいい。選んでくれるクライアントはいるし、いくらでも仕事はある」という事実に。

必要なのは、思い込みを外すことだけ。