がんばらない経営。社員のムリ・ムラ・ムダをなくして会社を儲かる体質に変えるたった1つの質問。

「もし1日4時間しか働いてはいけない」という絶対ルールがあったら、あなたはどうしますか?

最近、私は「時間」について考えることが増えました。自分自身の時間はもちろん、社員スタッフや家族の時間についても。

「社長も社員スタッフも、いかにラクできるかを追求すれば、会社やチームはうまくいく」

これは最近読んだ、佐治邦彦著『頑張らせない経営』に書いてあった言葉です。

表面的な言葉通りに受け取ると語弊があるかもしれませんが、ラクをするということは、怠ける・サボる・いい加減な仕事で済ます、という意味ではありません。

私たちは無意識のうちに「週5日」「1日8時間」「朝9時から夕方5時まで」が働く時間だと思い込んでいないでしょうか?

私の会社は社員+フリーランスをコアメンバーとして、クラウドワーカーたちと協力してクライアント支援やブランド運営をしています。

正社員雇用しているのは、かなり少人数です。そのため、多くの会社とは事情が異なるかもしれません。

なぜなら、普通は1日8時間がワークタイムだと雇用契約や就労規則で決まっているからです。

最初に1日8時間と決まっているから、仮に業務生産性を改善したとしても、空き時間が発生すれば「○○さん、余裕あるならこっちの仕事も手伝ってくれない?」など、あれこれ詰め込もうとするわけです。

でも、何時間働いたか、ではなく、どれだけ生産したか、を基準とするなら、いかがでしょうか。

どれだけ顧客に貢献したか、どれだけ利益に貢献したか、どれだけのアウトプットをしたかによって、報酬が決まるとしたら?

私は社長として、社員スタッフが8時間働くか、12時間働くか、4時間働くかは、何か問題なのでしょうか。

むしろ、いかに彼らが1日4時間で目標達成できるように応援する方が良いと思いませんか?

なぜなら、社員スタッフに時間と心の余裕がないと、いっぱいいっぱいだと、結局は物事が継続できないばかりか、ミスやトラブル発生の原因にもなるからです。

人生上の様々なバランスも崩れがちになるからです。

どうしても物事を近視眼的に見やすくなり、長期的視点も見失いがちになりますよね。より長期的な打ち手をとる時間の余裕もありません。

社員スタッフが個々や全体で研鑽する時間の余裕も取れません。フランクリン・コヴィー著『7つの習慣』で言うところの「刃を研ぐ時間」もないわけです。

社員スタッフが時間と心の余裕を持つということは、ゆっくりのんびり仕事をするわけではありません。

むしろ、所定の仕事をやりきるために1日4時間しか働けないわけですから、全速力で集中しなければなりません。

各々が脳みそフル回転で、創意工夫や改善、学習、トレーニング、コンディショニングに取り組まなければなりません。

同時に、私たち社長や事業リーダーの立場では、これまで1日8時間や10時間、12時間かけてやっていたことを、全員が1日4時間でやりきろうと考えると、かなりのストレッチですよね。

仮に、今いる社員スタッフの人数を増やすことなく、全員が1日4時間ワークだけで全社が目標達成しなければならないとしたら、いかがでしょうか?

何かシステムやツールを入れて自動効率化したとか、部分的にアウトソーシングしたとか、ちょっとした改善だけでは届かないと思いませんか?

そもそものビジネスモデルや売れる仕組み、業務プロセスの考え方・やり方を根本から見直す必要があるかもしれません。

そんなの無理でしょ、ではなく、どうすれば実現できるか。今後の行末を見通せば、考える価値があるテーマではないでしょうか。

冒頭のフレーズをもう一度。

「もし1日4時間しか働いてはいけない」という絶対ルールがあったら、あなたはどうしますか?