勝ち続ける社長の思考法!商品中心思考とマーケ思考の違いがビジネスにもたらす影響について。
成長に苦労する会社と、成長し続ける会社。違いは何だと思いますか?
一番の違いは、社長や事業責任者にマーケ思考があるかどうかだと強く感じます。
これまで1,000名を超える社長のご相談をお伺いして、私なりの視点やヒントを伝えてきましたが、はっきりと傾向がありますね。
マーケ思考とは、具体的にどういう意味でしょうか。
たとえば、もし「あなたはどんなビジネスをやっていますか?」と誰かに問われたら、何と答えるでしょうか?
多くの社長は、商品サービスで自社を定義付けしがちです。Web制作会社なら自分はWeb屋さん。印刷会社なら自分は印刷屋。整体師なら自分は整体屋。八百屋、飲食屋、保険屋・・。
でも、本当は「特定分野の問題解決屋」が正しい認識だと私は考えます。
商品への執着を捨てよう
○○屋というのは単なる言葉や表現の問題なので、実際にはマーケ思考で考えられているなら良いのです。
でも、実際は、本当に商品サービスを中心に考えている場合もあり、マーケティングや売れる仕組みづくりが二の次になっていないでしょうか?
たとえば、求人広告代理店は、自社のビジネスを「求人広告の販売をやっている」と捉えるなら、それは商品中心思考です。一方、「人材採用の解決策を提供している」と捉えるなら、それはマーケティング思考です。
些細な違いでしょうか?言葉や表現だけの問題でしょうか?いいえ、そうでもないんです。
売る商品を決めるのは後でいい
前者の場合、自社のビジネスを「求人広告」という商品サービスで定義しているので、求人広告を直球で売り込む以外の発想が出にくいのです。
後者の場合、自社のビジネスは「人材採用の問題解決」というマーケ思考で定義しているので、求人広告を単に直球で売り込む以外の視点も出てきやすくなるのです。
たとえば、採用に役立つホワイトペーパーで見込客を集めようとか、オンライン勉強会で自社の持つ採用ノウハウを伝えて専門性・信頼性をアピールしようとか、売れる仕組みをつくる上での様々な可能性や選択肢、アイデアが出てきます。
売る商品サービスを決めたり、仕入れたりしてから、さぁてどこからどうやって売ろうか、と考えるのでは順番が逆です。
「誰に何の問題解決を価値提供するか・どのように売るか」が先であり、「実際にどの商品サービスを売るか」は後でいい、ということです。
商品中心思考=損切りできない
○○屋という言い方は、「顧客」ではなく「商品」を中心に考えていることを表しています。
しかし、ビジネスの中心は商品ではありません。商品には流行り廃りもあるし、ごく一部の定番を除けば常に入れ替わっていくものです。
ビジネスの中心は、いつも顧客です。なぜなら、お金を払ってくれるのが、顧客だからです。
顧客を獲得・維持・リピートしてもらえるように、「売れる仕組み」をつくるのがマーケターの仕事、社長の仕事です。
それは、すなわちビジネスそのものではありませんか?
商品中心思考の社長は、売れない商品を損切りすることができません。
商品中心思考だと、売れない=顧客は欲しくない・要らない、という事実を受け入れることができず、あくまでも商品に固執しているため、潔く損切りや方向転換して次を試すという展開へ進まないのです。
売れない商品は潔く見切ろう
一方、マーケ思考を持っている社長は違います。
売れない商品はスグに捨てます。売れないキャンペーンもスグに終わらせ、売れない広告も即中止。
なぜなら、マーケ思考を持った社長にとって、中心は顧客だからです。
商品は、顧客獲得または維持のアイテムに過ぎません。顧客獲得できる商品を売り、顧客維持できる商品を提供します。
逆に、顧客獲得できない商品、維持しにくい商品は、潔く見切ります。理由は簡単です。顧客から求められていない、支持されていないからです。
商品中心だと、どうしても商品カテゴリーの枠内でしか物事を考えられなくなりますが、顧客中心・顧客にいかに貢献するか、という原点から発想すれば、もっと自由に戦略やアイデアを実行することができるようになりますよ。
あなたは、商品中心思考の社長ですか?それとも、マーケ思考ですか?