【小さな会社の勝算②】なぜ地味集客×高速PDCAを続ける会社ほど儲かるのか/マーケティングDXの専門家 谷田部敦氏
「Web広告やSNSを使って、すぐに商品を売りたい」という思いがある方は多いでしょう。しかし、実はこれがビジネスの利益を大きく損なう原因になることをご存じですか?売ろうとするほど逆に利益が減るのはなぜなのか、そして本当に儲かるビジネスの作り方とは何かを解説します。
この記事では、マーケティングの常識を覆し、短期的な利益だけでなく、長期的な成功をもたらす戦略を紹介します。地味だけど効果的な「高速PDCA」と「実験思考」を活用した方法について、具体例を交えながら見ていきましょう。
売ろうとするほど利益が減る理由
商品を早く売ろうとすると、広告費やキャンペーン費用に頼りがちです。この方法は、一見すると効率的に見えますが、実際には以下のような問題を引き起こします。
- 広告費用の過剰な支出
競争が激しい市場では、広告のクリック単価や表示単価が高騰します。その結果、売上が上がっても利益率が著しく低下します。 - 短期的な成果への依存
短期的な利益を追求するあまり、顧客との信頼関係やブランド価値の構築が後回しになります。 - 改善の機会を失う
広告やSNSだけに頼ると、マーケティング手法の多様性が失われます。新しい試みや改善が遅れ、長期的な成長を阻害します。
地味だけど効果的な「高速PDCA」
成功するビジネスには、試行錯誤と継続的な改善が欠かせません。特に有効なのが「高速PDCAサイクル」です。
PDCAとは?
- Plan(計画): 仮説を立てる
- Do(実行): 実験を行う
- Check(評価): 結果を確認する
- Act(改善): 改善策を実施する
高速PDCAでは、このサイクルを短期間で何度も繰り返します。例えば、SEO対策を行う場合、以下のように進めます。
- 仮説の立案
「特定のキーワードを使った記事がアクセスを増やす」と仮定します。 - 実行と評価
実際に記事を書き、検索エンジンの反応を観察します。数日間試して結果が出なければ、次の手を考えます。 - 改善の実施
記事の構成を変更したり、写真や監修者の質を向上させたりして、次の実験を行います。
高速PDCAのポイントは、「成果が出ないことを恐れない」ことです。失敗も次の成功へのステップとして活用します。
実験思考で当たりを探る
実験思考とは、成功を確信する前に小さな試みを重ねるアプローチです。例えば、美容健康メディアを運営する場合、以下のような方法が取られます。
- ターゲット層を明確にする
例: 40代女性を対象としたメディア - 多様なアプローチを試す
- キーワード調査を徹底し、記事を書く
- スマートニュースや外部メディアへの配信
- 医師の監修を取り入れる
- ライターの専門性を高める
これらを高速で実施し、効果の高い方法を特定します。半年で40万アクセスを達成した事例もあり、「実験的に多くの手法を試す」ことの重要性が分かります。
ルーチンに固執しない
一度成功した方法に固執せず、常に新しい手を打つことが重要です。ルーチンを破壊するのは心理的に辛いかもしれませんが、変化を恐れずに挑戦することで成果が得られます。
例えば、以下のような改善の一手を打ちます。
- 広告の形式を変える
動画広告からテキスト広告への切り替えなど。 - 新しいプラットフォームを活用する
未利用のSNSや外部サイトでの露出を増やす。
ビジネス成功の鍵は「試行錯誤」
ビジネスの成功は、完璧な計画ではなく、「試行錯誤の速さ」にかかっています。仮説を立て、実験し、改善を繰り返すことで、最短で成果を得ることができます。
手っ取り早く利益を得ようとせず、地味な作業をコツコツと続けましょう。その過程で得られる知識と経験こそが、長期的な成功を支える柱となります。
あなたのビジネスにもぜひ高速PDCAと実験思考を取り入れてみてください!