起業・新規事業の定石。ビジネスがうまくいかない原因を極限まで捨て去って「一点突破」で成功をつかもう。

「会社を辞めてこれから起業したい」
「既存事業とは別に新事業を立ち上げたい」

今日はこんな方に向けて、ヒントをシェアしたいと思います。

■起業・新規事業がうまくいかない原因

早速なんですけど、うまくいくビジネスとうまくいかないビジネス、成長しやすいビジネスと停滞しがちなビジネス。その違いはなんだと思いますか?

結論、うまくいかないビジネスは、ビジネスモデルや仕組みを複雑にしすぎる傾向にあります。

別の言い方をすれば、欲張り、という感じでしょうか。

良く言えば、創造的で意欲的とも捉えられますが、あれもやりたい・これもやりたい、あれもやらなくちゃ・これもやらなくちゃ、とお皿の上がとにかくてんこ盛りなんですね。

ビジネスの立ち上げ期やベンチャー企業では、よく朝令暮改なんて当たり前だという言い方がされますよね。

細かい部分の意思決定や指示が朝令暮改なのはOKだと思います。

でも、ビジネスモデルや仕組みそのものについて朝礼暮改でコロコロ変わると、一緒にいるメンバーやパートナーは一体何をやっているのかわからなくなりますよね。

場合によっては、社長本人も何がどうなっているのか、わからない。

これらは社長の心理というか、早く結果を出さなくちゃ、なんとかしなくちゃ、外からショボい会社と思われたくない、などの焦りや不安、見栄やプライドからくるものとも言えます。

でも、それではビジネスは成功しづらいように私は思います。

そもそもビジネスが立ち上がる段階まで到達するのに時間がかかりすぎたり、立ち上がった後も成長進行が遅すぎたり、あるいはカオス状態で成長軌道に乗せる前に崩壊するケースも結構あります。

■「一点突破」で新規事業の成功率UP

じゃあ、どうすればいいのか。

私はビジネスの立ち上げ期は、とにかく「一点突破」の思考法で組み立てることがおすすめです。

TODOや打ち手を意図して増やさない。商品点数も増やさない。たった1つの商品サービスをたった1つの仕組みや施策だけに全集中する「一点突破」が良いです。

起業や新規事業の立ち上げ期は、人手もお金も時間も、リソースが乏しい状況からなんとか突破口を探らないといけませんよね。

そんな状況下で、限られたリソースを分散させれば、それはリスク分散ではなく、単に焦りからあれもこれも散漫になってしまいがちなのです。

そして、1つ1つに十分なリソースを割いていないので、高速PDCAもまわしきれず、管理の手間も煩雑になりがちです。

だからこそ、「一点突破」をかなり意識しなければなりません。

あれこれ追加したい気持ちをグッと堪えなくてはいけません。

私自身も経験してきたことなのでよくわかるのですが、社長や起業家にとっては、ある意味、ご自身のメンタルとの闘いかもしれませんね。

ビジネスの立ち上げ期は、呆れるほどシンプルにしなくては、そもそもビジネスが立ち上がりません。仕組みが動きません。

人手もお金も時間も脳みそも、最小限のリソースで、短期的に、最高限の成果を生み出すコアを特定し、それ以外のことはいったん捨てる。全集中させましょう。

■3種類の仕組みごとに1つだけ選ぶ

起業・新規事業を成功させるための「一点突破」の思考法について、考えるべきことは次の3つだけです。

・新規客を集める仕組み
・顧客と関係維持する仕組み
・商品サービスを売る仕組み

PROFIT ENGINEのコンセプトは、「最少の社員数・働く時間で、顧客や利益を最大化する仕組み」です。

その観点から言えば、3つの仕組みそれぞれに、マンパワーや人海戦術に依存するような方法を選ばないことがポイントです。

成果を5倍10倍に増やすのに、社員数や働く時間を5倍10倍にする必要がない組み立て方を心がけましょう。

たとえば、、

・新規客を集める仕組み:展示会出展、名刺交換
・顧客と関係維持する仕組み:営業社員のTEL、メール
・商品サービスを売る仕組み:営業社員の個別商談

これは、3つの仕組みすべてが、マンパワーや働く時間数に依存していますよね。仮にビジネスがうまく立ち上がっても、スケールするにはハードルがありそうです。

・新規客を集める仕組み:郵送DM
・顧客と関係維持する仕組み:ニュースレター
・商品サービスを売る仕組み:個別商談

私がたった一人でビジネスを始めた黎明期に選択したのは、上記の3つだけです。

郵送DMは、宛先が5倍10倍になっても、働く時間数を増やす必要はありません。広告宣伝投資を増やせばいいだけです。

ニュースレターも同様です。顧客・見込客数が5倍10倍になっても、働く時間数は変わりません。販売促進費を増やせばいいだけです。

個別商談だけは、反響数・商談数が増える分だけ、マンパワー・働く時間数を比例して増やす必要があるものです。だから、それだけの価値のある高単価・高粗利な商品サービスをご提案しました。

本当にこれだけです。これ以外のことは何もやりませんでした。

・新規集客:Facebook・Instagram・YouTube広告
・顧客維持:メルマガ・各種定期購読物・会員サービス
・商品販売:販促DM・セールス動画・Webセミナー

現在のPROFIT ENGINEは、小規模ながらもビジネスがだいぶ伸びてきましたので、それぞれ2〜3の打ち手をONしています。でも最初からではありませんでしたよ。

■「一点突破」とは、捨てること

もちろん、あなたが起業・新規事業を立ち上げる場合と、私のビジネスの場合とでは、おそらく前提となる条件やリソースは異なると思います。

でも、「最少の社員数・働く時間で、顧客や利益を最大化する仕組み」でビジネスを伸ばすという考え方においては、共通項があるんじゃないでしょうか。

「一点突破」の思考法は、業種や規模を問わず、不変の原則です。

いかに多くを効率よくやるか、ではなく、いかに少なくするか、いかに枝葉を削ぎ落とすか、いかに選択と集中を意図してつくり他を捨てるか。

ビジネスモデルや売れる仕組みをシンプル化するかを考えてみてください。

「一点突破」に集中した分だけ、成功は近づくと思います。