未来は「なる」ものではなく「つくる」もの!VUCA時代に未来を読む「SF思考」とは
ビジネス界では「SF思考」が注目されているそうです。サイエンス・フィクションの思考です。100年後などの遠い未来のありたい姿を想像し、そこから現在を逆算する形で新しい技術や産業、制度などを探る手法です。
SFと言えば、私はSF映画が大好きです。たとえば、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「スター・ウォーズ」「レディ・プレーヤー1」など、挙げ出せばキリがないほどたくさんのお気に入りがあります。現実をはるかに超えた世界観や技術革新のちょっと先を描いた作品は、もう何度も見ていますよ。
変動性・不確実性・複雑性・曖昧性の英語頭文字を取り、先が読めないVUCA時代だと言われます。SDGs(持続可能な開発目標)、パーパス(存在意義)、ESG(環境・社会・企業統治)投資など、私たちの社会の未来を表現するような重要キーワードが次々と登場していますね。
社会全体、国全体のはるか未来の姿を想像して、現在へと逆算するのも面白いと思いますが、同時に、私たち自身のビジネスにどう生かせるだろうかと考えるのもよさそうです。
日本・世界の経営者や投資家、特に社会的影響力の大きい立場にいる人たちが、どんな未来を想像しているのか。超長期では何を見ているのか。仮にその方向性に近づいていくとしたら、私たちのビジネスは誰に役立つのか、どう役立つのか。現在の自社の状態との乖離をどうすれば埋めていけるのか。短期的な業績維持・成長と、長期的な種まきをどうやってバランスを取るのか。
先が読めないVUCA時代でも、SF思考で遠くを見れば、経営計画や方針を見定めるきっかけになるかもしれません。
そして、隣近所の業界や競合を気にするよりも、SF思考で遠くを見れば、目先のちょっとしたことは誤差だ、細々と囚われる必要はない、と思えるでしょう。未来は、「なる」ものではなく、「つくる」ものです。