【売上最小化、利益最大化の法則】売上は虚栄、利益が実態。薄利多売ではなく、高付加価値で利益率・利益額の高いビジネスをやらなければならない理由。

私のメンターの一人である、シリコンバレーの連続起業家はこう言いました。

「売上は虚栄、利益が実態」であると。

売上何億円、何十億円と金額が大きくなるほど、すごそうなイメージを持ちますよね。売上というのは誰にとってもわかりやすい指標なので、ビジネスサイズを表現するには良いのかもしれません。

でも、経営の実態をあらわすのは「利益」。

商品サービスの粗利率が低いということは、売上金額の大小に関係なく、付加価値の低い仕事しかできていないことを意味します。

粗利額が少ないということは、私たちのビジネスが社会や人々への価値貢献度が小さい、存在理由が乏しいということ。

営業利益が少ないということは、価値提供するビジネスモデルやチーム運営のあり方に脆弱性があるということですね。

◾️売上最小化、利益最大化の法則

健康食品や化粧品を製造販売している北海道の通信販売会社、北の達人コーポレーションの木下社長が出版した著書『売上最小化、利益最大化の法則』では、おもしろいことが書かれています。

「売上は少ない方がいい」と。

売上が増えるほど、商品数や顧客数も増えがちです。人を増やしたり、システムも拡充しなければいけません。トラブルの量や頻度も増えますよね。

だから、ビジネスや経営の安定性という点では、売上は少ない方がいいという見方です。

一方で、「利益は多い方がいい」という話。

売上を少なく、利益を多くと聞くと、”ぼったくり”という言葉が頭をよぎりませんか?その気持ち、すごくわかります。でも、その考えは間違っています。

高利益率・高付加価値というのは、商品原価をかけずに誇大広告で高く売ろうという意味ではありません。

顧客に満足や感動、変化を届けるために必要なだけの原価をかけ、顧客の人生や感情を動かすために適切な価格レンジのうち最高値で売るということです。

ポイントは「すべてを顧客目線で考える」こと

顧客のためを真剣に思うなら、良いものをできるだけ高く売らなければならないのです。この感覚、ピンとくるでしょうか?

私たちが何かビジネスを始める時、新しい商品サービスを売る時には、薄利多売ではなく、高付加価値で利益率・利益額の高いものを扱うようにしましょう。

あるいは、高付加価値な仕立てに組み直せないかを考えるようにしましょう。

そして、販売時には常に、売上や受注金額よりも、利益をいくら稼いだか、利益率は何%か、を考える癖をつけていきましょう。

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