ユニリーバのブランド広告「REAL BEAUTY SKETCHERS」に学ぶ、自社がすでに持つ美しさに目を向けよう

ユニリーバのDoveのプロモーション動画「REAL BEAUTY SKETCHERS」を見たことがありますか?

あなたは自分が思うよりもずっと美しい(日本語字幕付)

FBIの似顔絵捜査官がモデルとなる女性の姿を見ずに、似顔絵を1枚描きます。そして、次は待合室でモデル女性と一緒にいた第三者の証言をもとに、似顔絵を1枚描きます。すると、2枚目に描いた似顔絵の方が、より美しく、幸せそうで、事実に近い姿だったというのです。

この動画は2004年から始まった「リアル・ビューティ」キャンペーンの一環として配信されたものです。「真の女性の美しさ」「美の固定概念の変革」を訴えかけ、ユニリーバのブランドメッセージが込められています。YouTube公開後、12日間で5千万人以上が視聴し、現在までに1億8千万回以上も再生されています。

私が今日、この動画を見て思ったことは、ブランド広告のストーリーテリングでも、プロモーション動画のつくり方でもありません。「どんな会社も、社長や社員の皆さんが思っているよりもずっと美しい」ということです。

私は合同会社ジーニアスラボという小さな会社の社長です。正直「なぜ社員やメンバーに話が通じないのか」「こんな商品サービスで、顧客の役に立つだろうか」と思ってしまうこともあります。迷ってばかりでなかなか物事が前に進まない時もありますし、いったい自分は、うちの会社は何をやっているんだろうと疑問を感じることもあります。

クライアントの社内でも「うちの会社なんか...」「こんな商品サービスなんて...」とか、「どうせダメでしょ... 社長、余分な仕事を増やさないでください...」みたいなムードが蔓延している会社もありますよ(苦笑)

もちろん、ただ考え方を前向きにしたからといって、目の前に起こる事実が変わるわけではないし、課題がきれいに解決されるなんてこともないでしょう。でも、少なくとも私がクライアントを見ると、美しいと感じるポイントがたくさん見つかるんです。チャンスもリソースも見出せるんですよね。クライアント自身は気づいていなくとも。。

完璧な会社なんてないし、完璧な商品サービスもないし、完璧な売れる仕組みもない。確かに、隣近所を見れば、現場が生き生きと強い会社があって、売れている話題の商品サービスがあって、「うちの会社なんて何も取り柄も魅力もないじゃないか」と下を向きたくもなるかもしれません。

でも、自分では気づいていないだけで、すでに魅力や強み、チャンス、リソースを十分に持っている。そう考えると、下を向くよりも、美しさに目を向ける・向き合うことに時間を使う方が良いと思いますよ。うちの魅力、この商品サービスの魅力はなんだろうか、喜んでいただける顧客はどこにいるだろうか、と。

客観視というのは、自分たちだけではなかなか気づかないので、第三者のちからを活用するのが良いかもしれませんね。