リクルート流・新規事業のつくり方。『TTPS』徹底的にパクって進化させる技術とは。

「TTP」という言葉をご存じですか?

「徹底的にパクる」の頭文字をとってつくられた造語です。それに「S(進化させる)」を付けて、「TTPS」と言われることもあります。

「TTPS」は、次々の新規事業を生み出すリクルート社では「TTPS」が仕組み化されており、私も現在研究中です。

「徹底的にパクって、進化させることで新たなビジネスを創造する」ということ。

パクると聞くと、あまり品の良い印象を持たないかもしれませんね。不道徳で倫理に反するイメージがあるかもしれません。

確かに、なんの工夫も応用もなく、ただ丸ごとそのままパクるだけなら、著作権などに反するでしょう。

しかし、「あらゆる創造は模倣から始まる」という格言もある通り、成功している仕組みやパターンを正しく真似することは、むしろ最短最速でビジネスを伸ばすための鉄則と言えます。

◾️『TTPS』の技術

実験段階のものも含め、私たちは現時点で10のブランドを展開していますが、ビジネスモデルをゼロから何かを発明することはありません。

日本や海外の成功しているビジネスや売り方を分析し、模倣しています。

一言でいえば、正しいTTPSとは、目に見える表面上の広告表現やデザインを模倣するのではなく、仕組みやパターン、システムを模倣することです。

具体的には、TTPSには3つのポイントがあります。

1)徹底的に解剖する

広告だけ、webページのデザインだけ、販促資料だけでは不十分。たまたま目にした一部分ではなく、売れる仕組みの全貌を隅から隅まで解剖しましょう。

ターゲットは誰か、どんなチャネルを洗濯しているか、どんなメッセージを届けているのか。

広告クリエイティブ、L P、ホワイトペーパーはどうでしょうか?メルマガやステップメールのシナリオは?

どんな記事や動画コンテンツを出しているでしょうか?システムやツールは何を使っているでしょうか?

私たちの場合、TTP対象企業を見つけたら、大きめの紙を用意して、売れる仕組みの全体構造を書き出します。

web上のページや資料、広告クリエイティブは、画面キャプチャやダウンロードをして印刷します。

実際に電話やオンライン商談で営業担当からセールスを受け、彼らが何を使用し、何を話すのかを録音録画します。

把握できる限りのすべてを解剖しましょう。

2)異業種からパクる

同業他社からパクるのはやめましょう。理由は2つです。

1つは、同業他社の売れる仕組みをTTPしても大した競争優位性にはならないから。

もう1つは、そもそも同業他社の売れる仕組みがうまくいっている確証がないから。

マーケティング戦略の基本は、「他との違い」を市場や見込み客へ知らしめること。同じターゲットに、同じチャネルで、同じメッセージを発信したところで、何の意味もありません。

競争優位性を築くために、海外企業や異業種からTTPするのは良い方法です。せっかくなら超一流や大成功している企業をパクりましょう。

3)思考やアイデアをパクる

広告表現やwebページ、ホワイトペーパーなどの制作物を丸ごとそのままパクったら、それは著作権侵害です。完全にアウトです。

正しいTTPとは、他社がつくった目に見えるものをパクるのではなく、目に見えないシステムやプロセス、構造、思考、アイデアをパクること。

あるいは、クリエイティブやデザインの制作意図や背景をパクることです。

要するに、TTPするのも手っ取り早くラクではないということ。

売れる仕組みづくりに関する知識や技術を持っていないと、TTPすらできないということです。

◾️『TTPS』の精度をあげよう

私たちPROFIT ENGINEは、39業種138社で売上250億円UPに貢献してきた、売れる仕組みづくりの確かな成功パターンや型をシェアしています。

残念ながら、何の学びや工夫も無しに、簡単にパクってビジネスが儲かるなんていう安易な道はありません。

私たちは、リクルート社の新規事業を生み出す仕組みをはじめ、国内外の「TTP対象企業」を今後も引き続き研究していきます。

素早く確実にビジネスが成長できるように、私たちが届ける知識や技術、情報はきっとあなたのお役に立てると思いますので、今後もご活用くださいね。