TTPの作法とは。あらゆる創造は模倣から始まる。すでにある成功パターンや型を応用・進化させるコツ。
村上 智彦「ＴＴＰ」という言葉をご存じでしょうか？「徹底的にパクる」の頭文字をとってつくられた造語です。
パクると聞くと、あまり品の良い印象を持たないかもしれません。不道徳で倫理に反するイメージがあるかもしれません。確かに、なんの工夫も応用もなく、ただ丸ごとそのままパクるだけなら、著作権などに反するでしょう。
しかし、「あらゆる創造は模倣から始まる」という格言もある通り、海外や異業種、過去からパターンやエッセンス、思考の枠組みを学び、自社・現代に合うように組み合わせたり応用したりする。
ゼロから何かを生み出そう・考えようとするのではなく、すでにある成功のヒントをより素早く成功へたどり着けるように応用・進化させる。それが、ＴＴＰですね。うまくいく仕組みやパターンを正しく真似することは、むしろ最短最速でビジネスを伸ばすための鉄則と言えます。
ＴＴＰ、３つの作法
PROFIT ENGINEをはじめ、私たちが展開するブランドはすべて、本質的には同じビジネスモデルで展開しています。日本や世界市場で、すでに年商1000億円やそれ以上に大成功しているビジネスのモデルを分析し、模倣しようとしています。
たとえば、PROFIT ENGINEの『売れる仕組み戦略レポート』が累計8,000名以上の皆さまにご購読いただけている秘密も、「社員数や働く時間に依存しない、売れる仕組みでビジネスを伸ばす」というテーマのもと、中小企業や新規事業がすぐに現場で使える成功パターンや型、正しく真似するポイント、応用のコツを毎月お届けしているからです。
自社内やweb情報では気づかない・わからない・入手できない、内部情報とも言えるリアルな事例・サンプルをセットでお届けしていることが、手前味噌ながら、選ばれている理由ではないかと思います。
要するに、売れる仕組み戦略をテーマに、「ＴＴＰ」をお膳立てすることで、事業成長をより確からしく加速するお手伝いをすることが使命なんですね。
ビジネスのあらゆる場面で「ＴＴＰ」は多大なるインパクトをもたらします。あなたの会社でも、現場で使える成果実証済みの売れる仕組みを「ＴＴＰ」しましょう。
さて、売れる仕組みに限らず、正しい「ＴＴＰ」の作法には、３つのポイントがあります。
（１）徹底的に解剖する
広告だけ、webページのデザインだけ、販促資料だけでは不十分です。たまたま目にした一部分ではなく、売れる仕組みの全貌を隅から隅まで解剖しましょう。
ターゲットは誰か、どんなチャネルを選択しているか、どんなメッセージを届けているのか。広告クリエイティブ、L P、ホワイトペーパーはどうでしょうか？メルマガやステップメールのシナリオは？どんな記事や動画コンテンツを出しているでしょうか？システムやツールは何を使っているでしょうか？
私たちの場合は、「ＴＴＰ対象企業」を見つけたら、大きめの紙を用意して、売れる仕組みの全体構造を書き出します。web上のページや資料、広告クリエイティブは、画面キャプチャやダウンロードをして印刷します。実際に電話やオンライン商談で営業担当からセールスを受け、彼らが何を使用し、何を話すのかを録音録画します。
把握できる限りのすべてを解剖しましょう。
（２）異業種からパクる
同業他社からパクるのはやめましょう。理由は２つです。
１つは、同業他社の売れる仕組みを「ＴＴＰ」しても大した競争優位性にはならないから。もう１つは、そもそも同業他社の売れる仕組みがうまくいっている確証がないから。
マーケティング戦略の基本は、「他との違い」を市場や見込み客へ知らしめること。同じターゲットに、同じチャネルで、同じメッセージを発信したところで、何の意味もありません。たとえば、海外企業や異業種から「ＴＴＰ」することで、競争優位性を築くことができます。
そして、せっかくなら超一流や大成功している対象をパクってくださいね。
（３）システムをパクる
広告表現やwebページ、ホワイトペーパーなどの制作物を丸ごとそのままパクったら、それは著作権侵害です。完全にアウトです。
正しい「ＴＴＰ」とは、他社がつくった目に見えるものをパクるのではなく、目に見えないシステムやプロセス、構造をパクること。
あるいは、クリエイティブやデザインの制作意図、エッセンスをパクることです。
聞いていてわかる通り、正しく「ＴＴＰ」して成果を出そうとすればするほど、より深い専門知識や技術が必要になるということです。
そのため、PROFIT ENGINEの『売れる仕組み戦略レポート』では、正しく「ＴＴＰ」して結果が出やすいように、必要な専門知識、なぜうまくいったのか背景情報までをセットで解説しているんです。
まとめ
残念ながら、何の学びも努力も工夫も無しに、簡単に「ＴＴＰ」してビジネスが儲かるなんていう安易な道はありません。
でも、素早く確実にビジネスが成長できるように、私たちの届ける知識や技術、情報はきっとあなたのお役に立てると思いますよ。
