米Forbesが発表!10億ドル評価目前の米国スタートアップ25社に学ぶビジネスの秘訣(業務効率化編)

毎年恒例、米Forbesが発表した評価額10億ドル(1,500億円)達成が近いと見られる米国スタートアップ25社。その中から先週シェアした、私が面白いと思った医療関連スタートアップ3社の動画が好評だったので、今日は業務効率化編ということで3社をご紹介します。

20年で47業種165社の売れる仕組みづくり、25の新規事業を経験してきて感じることは、急成長しているビジネスほど、ビジネスモデルや売れる仕組みの基礎基本に忠実だということです。

拙著『事業復活メソッド』『最強マーケ脳のつくり方』の両方にも書いたのですが、伸びている会社、伸びているビジネスの大多数は、特別で特殊な何かをやっているわけではありません。

天才的なひらめきやアイデア発想があったからでもない。誰にも真似できない新規性・独創性があったわけでもない。

基本通り、教科書通り、レシピ通り。「誰向けに」「どんな問題解決を」「どんな方法で」提供するのか。シンプルに言語化されています。

基礎基本は、海外でも日本でも同じ。今日取り上げる3社も同様です。

1社目「GlossGenius(グロスジーニアス)」

ヘアサロンやエステなど、美容・ウェルネス系小規模ビジネスのためのワンストップ業務管理SaaSを提供しています。

予約リマインダーやレビュー促進により、リピート率向上にも貢献しています。

日本だとリクルート社をはじめ店舗向け決済端末の提供など、営業力・資金力ある大手プレーヤーでフロントを抑えていることもあり、業務管理や効率化のテーマで中小企業が後発参入するには難しそうな印象があります。

でも、GlossGeniusのように、ターゲットを特定業種に絞ることで、店舗オール向けでは満たせないニーズを捉えることができればチャンスはあるかもしれません。

2社目「HighTouch(ハイタッチ)」

クライアントが収集した顧客データをSalesforceやFacebook広告などのSaaSアプリに統合し、マーケティング業務やデータ連携の効率化を提供しています。

うちでも以前使っていたZapier(ザピアー)というサービスを使っていました。ツール間の連携、システム間の連結が相互に対応していない時でも、間にZapierをかませることによって、顧客情報やデータの連携が可能になります。

HighTouchもZapierに似ていると私は思ったのですが、HighTouchはツール間、システム間ではなくて、すでに企業が持っているデータマネジメント・プラットフォーム(DMP)やデータウェアハウス(DWH)と呼ばれている場所に管理されているデータをSalesforceやFacebook広告などへ繋ぐ部分に特化している点が違いなのかなと思いました。

3社目「Verifiable(ヴェリファイアブル)」

米医療システムでは医療従事者が適切な資格を持っていることを確認するための厳格なプロセスが存在します。人力で行われている確認作業を自動化している会社です。

めちゃニッチですね笑 資格確認作業のプロセスがどれくらい人的工数や時間を要するものなのかはわからないのですが、ものすごい狭くてピンポイントな業務の効率化・自動化を提供していますね。

2020年にできてまだ4年ですが、OpenAIのサム・アルトマン氏も出資していて注目のスタートアップです。

急成長スタートアップに学ぶヒント

私たちも、仮に大手競合がしのぎを削るレッドオーシャンなマーケットで、すでにチャンスがなさそうに思える場合でも、「ここならば!」と思えるポイントが見つかるかもしれません。

例えば、「ターゲットを絞る」「問題解決ポイントを絞る」「特徴や機能を絞る」などの方法で、ニッチなチャンスを見つけられるかもしれません。

米国スタートアップ25社の着眼点もまったく同じ。今年11月にポルトガル・リスボンで開催された『web summit』を視察しましたが、投資家から注目を集めるスタートアップも同じでした。

見たこともないような先端技術や未来革新はおもしろいですよね。現実に投資家がお金を出したり、成功しているビジネスの大半は違うようです。

「誰向けに」「どんな問題解決を」「どんな方法で」の事業コンセプトが、とてもシンプルに言語化・整理されていること。

そして、「絞ること・捨てること」によって、ニッチなチャンスだけに選択と集中をしていることが、やはり成功のポイントと言えるかもしれません。

逆に急成長スタートアップが決まってやらないこと

プラス、、

  • 人的リソースのかかる労働力依存ビジネスはやらない
  • 地理的・物理的制約のかかるスケールしにくい事業はやらない

この2つも、伸びている会社の共通点かなと思います。

PROFIT ENGINEが皆さんとシェアしているビジネスモデルや売れる仕組みづくりにも共通する考え方であり、私たちのような中小企業やスモールビジネスにも共通する考え方ですね。

あなたのビジネスはいかがでしょうか。事業づくりのヒントになれば嬉しいです。