長期安定成長ビジネスをつくる3原則。経済危機にも動じない盤石な事業経営のために絶対に知っておくべきこと。
8年や10年ごとに未曾有の大不況と言われる経済危機が訪れます。未来予測はできませんが、おそらく今後も何かしらの想定外の大変動が起こることでしょう。
そんな不況やアクシデントの際に、多くのビジネスや人が不安に思うことは、おそらくお金のこと。
ビジネスにとってお金の不安がなければ、じっと我慢して持ち堪えることができます。国からの給付金や補助金、助成金、金融機関からの借入などに頼らず、資金繰りにもそれほど心配しなくて済みますね。
むしろ、ピンチをチャンスと捉えて、広告宣伝費や販売促進費などに積極投資もできます。
人にとってお金の不安がなければ、自分自身や家族の生活も変わらずに過ごせます。お金のことが原因で夫婦関係や人間関係がギクシャクすることもありません。
住宅ローンの返済に怯える必要もないし、子どもにも安心して教育を受けさせることができますよね。
私たち社長・事業主の立場では、いかに不況に強いビジネスをつくるか、不況に動じない状態をつくるかは重要なテーマだと思います。
そこで、今日は、不況に強いビジネスをつくる3つの秘訣を解説します。
■秘訣1:売上ゼロでも潰れない現金を貯める
不況に強い・動じないということは、言い換えれば、潰れない・潰さないという意味ですよね。
不況によって起こるわかりやすい状況やリスクは、要するに、商品サービスが売れなくなるというリスクですね。このリスクは、誰にでも、いつでも常にあります。
その中でも、一番最悪のケースというのは、売上ゼロ、無収入の状態です。
つまり、不況に強い・動じないビジネスの大前提となるのは、一番最悪である売上ゼロ、無収入の状態でも生き残るキャッシュが手元にある状態だと言えます。
パナソニックの創業者、松下幸之助氏の「ダム経営」は有名ですね。
景気が悪くなる時に備えて、資金を蓄える。ダムが水を貯め、流量を安定させるような経営をすべきだ、という教えです。
私の会社では、売上ゼロでも生き残れるだけのキャッシュを24ヶ月分貯めておく、というのを一つの目安にしています。
いろんな経営者さんの話を聴いたり、財務諸表を見たりしても、最低でも12ヶ月、できれば24ヶ月分を貯めておくのがおすすめです。
■秘訣2:広告宣伝投資で顧客資産を増やす
あなたのビジネスにお金を払ってくれるのは誰でしょうか?もちろん、顧客です。
損益計算書や貸借対照表、キャッシュフロー計算書のいずれにも記述されないのですが、あなたのビジネスにとって最も価値あるものは、顧客資産です。
今まさに商品サービスを購入されている顧客はもちろん、過去に商品サービスを購入されていた顧客、これから商品サービスを購入されるかもしれない見込客も含みます。
PROFIT ENGINEのコンセプトでもある「最少の社員数・働く時間で、顧客や利益を最大化する売れる仕組み戦略」。
顧客資産を増やす一番の方法は、広告宣伝に積極投資することです。
人海戦術や手間工数を消耗する方法ではなく、資本(お金)というレバレッジをかけて、あなたのビジネスに24時間365日、新規客を集めてくれる仕組みをつくりましょう。
損益計算書には、広告宣伝費は費用、コストとして計上されます。売上・利益には課税されますが、売上・利益をもたらす顧客資産には課税はされません。短期的には節税にもなりますよね。
一度築いた顧客資産は、きちんと関係構築をし続ければ、不況時にも頼りになります。
■秘訣3:継続課金モデルを取り入れる
毎月や毎年、継続して顧客に商品サービスを利用していただき、お金を払ってもらえるようなモデルを導入するということです。
私の会社では、PROFIT ENGINEを含む、9つのブランドを展開していますが、全ブランドに必ず継続課金モデルを取り入れています。いわゆるサブスクです。
私は、儲かる・儲からないに関わらず、継続課金モデルにならないビジネスは、最初から手を出さないと決めています。
私たち社長・事業主の不安の原因は、先が見えない・読めないということ。
今月は良かったけど、来月はわからない。今年は良かったけど、来年はわからない。こんなビジネスモデルでは、今がいくら好調だったとしても怖いですよね。
継続課金モデルを取り入れることで、業績の見通しが立てやすくなるメリットがあります。
米シリコンバレーでも、VCの投資が集まっているのは、サブスクリプションモデルですし、M&Aで高く買われやすいのもサブスクリプションモデルです。
それだけ、ビジネスが成功しやすい、業績安定しやすいことの現れでもあります。
さらに、継続課金モデルの場合、顧客との信頼を繋ぐための時間軸をそもそも長めに取ることができます。
つまり、顧客との信頼関係構築・維持がしやすいモデル、すなわち長期安定成長ビジネスをつくりやすいモデルであるという意味です。
一人ひとりの顧客と長くお付き合いしてお役に立ちやすいモデルであることは、不況に動じない盤石なビジネスをつくるには欠かせない視点だと思います。
以上、3つの秘訣、ぜひ取り入れてみてくださいね。