『小さなチーム、大きな仕事』ベースキャンプ創業者のジェイソン・フリード、デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソンに学ぶ「働き方の新スタンダード」

一括りにビジネスの成功といっても、その定義は様々ですよね。あなたは次のうち、どんな成功を目指していますか?たとえば、、

・VCやエンジェル投資家、金融機関から大型の資金調達をし、スタートアップからIPOや事業売却によるイグジットを目指す人もいます。

・未上場でも社員数や事業規模を拡大し、中小企業経営、グループ経営の道を目指す人もいます。

・なるべく社員数を多く抱えずに、1つの事業をスケールして年商数億サイズまで伸ばしたいと考える人もいます。

・自分の知識や経験、スキルを武器に、ひとり起業、ひとり社長、ひとりビジネスで悠々自適さを求める人もいます。

あなたがいずれの道を目指すとしても、『小さなチーム、大きな仕事 働き方の新スタンダード』は必読ですよ。

小さなチーム、大きな仕事

著者は、ジェイソン・フリードとデイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン。

彼らは著書の中で、小さなチームがどのようにして大きな成果を上げるか。その秘密を明かしています。

仮に大きな会社やグループを目指す場合でも、個々の事業や子会社を支える現場をいかに少人数のチームで成立させるか。

いかに小さなチームで、大きな成果を生み出せるようなモデルに組み立てるか。

ソフトウェア開発のBasecamp創業者であるジェイソン・フリードとデイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン。

オープンソースのWeb開発フレームワーク「Ruby on Rails」の開発元として有名です。

プロジェクト管理ツール「ベースキャンプ」は、数百万の企業で採用されています。

彼らは限られたリソースで驚異的な成果を上げてきました。

従来のチーム運営の問題点

成功の秘訣は、伝統的なビジネスの常識にとらわれない、新しい働き方です。

小さなチームの強みを最大限に活かし、効率的かつ効果的に仕事を進める方法を追求しています。

従来の会社経営やチーム運営の考え方では、関わる人数が増え、多くのリソースやプロセスが絡み合い、コミュニケーションや管理の複雑さが増すことで、生産性が低下します。

長時間労働や過剰な会議は、クリエイティビティを損ない、社員のモチベーションを低下させると彼らは考えました。

そして、今後の時代の変化にうまくフィットしない原因、社員の離退職を引き起こす要因の1つになっていると言います。

今日は、私たちが今すぐにでも実践できる「少数精鋭」「時間管理」「集中力の維持」の3つをシェアします。

(1)3〜4名のチーム編成

Basecampではプロジェクトごとに3〜4人の小規模なチームを編成し、各メンバーが明確な役割を持ち、自律的に働くことを奨励します。

このアプローチにより、迅速な対応と柔軟な問題解決が可能となっています。

会議の構成メンバーが6名を超えると、途端に生産性が落ちるという話もあるように、小さなチームを維持することで、コミュニケーションや意思決定の迅速さを保つことができます。

(2)1日6時間の集中労働

Basecampでは、従業員が短時間で集中して働くことを奨励します。

たとえば、週40時間以上の労働は推奨されません。むしろ1日6時間の集中した労働の方が良いとしています。

「ソフトウェア開発会社、IT企業だから実現できるんだろう」と他人事としないでください。

どうすれば短時間で高い成果を上げられるかを考えてみましょう。

社員のワークライフバランスを保ち、持続可能な働き方が実現するには、Profit Engineが推奨しているようなビジネスモデルや売れる仕組み戦略のモデルチェンジも必要かもしれません。

(3)ディスコネクトの集中環境

フリードとハンソンは、集中力を保つには、環境を整え、無駄な雑音を排除することが必要だと説きます。

たとえば、Basecampではオープンオフィスの代わりにプライベートな作業スペースを提供します。

従業員が自分のペースで仕事に没頭できる環境を整えているのです。

さらに、常に接続された状態ではなく、必要な時にだけコミュニケーションを取る「ディスコネクト」の重要性も強調しています。

ブラウザに無数のタブが同時に開かれていて、メールやチャット受信に次々と通知がデスクトップ表示されていませんか?

「メールやチャットには即レスが基本」というスタイルでチーム運営している人もいるでしょう。

もちろん現場シーンや立場によって状況は異なるので、一概に悪いとは言えません。

しかし、いかに個々のチームメンバーが、中断されることなく深い集中状態で作業を進めることができるかは、見直すに値する視点ではないでしょうか。