【トップ営業への道①】営業成績不振で自信が持てない時にはどうすればいいの?/訪問しないで売る営業の専門家 菊原智明氏
営業職において、特に1年目は自分に自信をなくしそうになる瞬間が多いものです。同僚や同級生が成果を上げる中で、自分だけが売上を伸ばせないと感じたり、「営業に向いていないのではないか」と思うこともあるでしょう。
そんな中で、元トヨタホームの住宅営業として数年売れずに苦しんだ末、4年連続トップ営業となり、現在は営業コンサルタントとして1万5,000人以上を指導している菊原先生のアドバイスは、営業初心者にとって大きな助けになるはずです。本記事では、菊原先生の経験をもとに、営業1年目から知っておくべき自信を取り戻す方法をお伝えします。
自信が持てない理由:経験不足の悪循環
住宅営業は1年目が特に難しいと言われています。なぜなら、お客様はプロフェッショナルな対応を求めており、新人営業が練習台にされることを避けたいと考えるからです。その結果、経験を積むチャンスが得られず、さらに自信をなくすという悪循環に陥ることがあります。
菊原先生自身も最初はまさにこのループにはまり、「どうしたら抜け出せるのか」と苦悩したといいます。では、どうすればこのループを断ち切れるのでしょうか?
世話好きなお客様を見つける
営業初心者にとって、最初のお客様を見つけるのは大きな壁ですが、「親分肌」や「世話好き」なタイプのお客様をターゲットにすることで、この壁を乗り越えることができます。
世話好きなお客様とは、例えばこんな人たちです:
- 「自分が育ててやる」という意識を持つ親分肌のおじさん
- 「あなたを応援したい」という気持ちのある世話好きなおばさん
このようなお客様は、新人営業にプロらしさを求めるというよりも、「頼られる喜び」を感じることを好む傾向があります。菊原先生も、最初の数件はこのようなタイプのお客様との出会いによって契約を結び、自信を取り戻したそうです。
素直さと相談力を武器にする
経験不足を補うために大切なのは、「素直さ」と「相談力」です。お客様に率直に悩みを打ち明け、「どうすればいいと思いますか?」と相談する姿勢は、多くのお客様の心をつかみます。
例えば、「上司とうまくいかなくて悩んでいます」と相談すれば、親分肌のお客様は自分の経験からアドバイスをしてくれるでしょう。そしてそのアドバイスを実行し、成果が出たら再度報告する。このサイクルを繰り返すことで、信頼関係が深まり、結果的に契約につながるケースも多いのです。
プロを演じる必要はない
新人営業の失敗として多いのが、「プロフェッショナルを装おうとすること」です。知識や経験が乏しい段階でプロらしさを演出しようとすると、無理が生じたり、逆に信頼を失う結果を招くことがあります。
菊原先生も、「無理にプロを装うのではなく、自分の未熟さを正直に伝える方が、お客様との相性が良くなる場合が多い」と語っています。特に、世話好きなお客様に対しては、「プロではない自分」を受け入れてもらいやすくなるのです。
知識を日々蓄える
もちろん、商品知識や業界知識を身につける努力も重要です。菊原先生は、「お客様に質問されたときに答えられないと信頼を失う」と指摘します。新人のうちは分からないことが多くても、日々の学びを積み重ねることで自信が生まれます。
具体的には:
- 商品パンフレットを繰り返し読む
- 先輩や上司からのアドバイスを素直に聞く
- 毎日少しずつ知識を深める
これらの積み重ねが、徐々に自信を育んでくれます。
最初のお客様を忘れない
営業1年目の最初のお客様との出会いは、その後のキャリアに大きな影響を与えます。菊原先生も最初のお客様を「忘れられない存在」として挙げています。そのお客様は、ご飯を差し入れてくれたり、人生の相談に乗ってくれたりと、親身になって菊原先生を支えてくれました。
このような心温まるエピソードを持つことで、営業の仕事に対するポジティブな感情が芽生え、さらに成長へのモチベーションが高まります。
まとめ
営業1年目は誰にとっても試練の時期ですが、自分に合ったお客様を見つけ、素直に相談しながら関係を深めることで、必ず自信を取り戻すことができます。また、無理にプロを演じるのではなく、未熟さを受け入れながら少しずつ知識を増やしていく姿勢が大切です。
菊原先生のように、最初は自信がなくても、小さな成功体験を積み重ねていくことで、営業としてのキャリアを築いていけるでしょう。ぜひこの記事を参考に、自信を持って営業活動に取り組んでみてください。