営業社員が辞めたくなる理由…あなたの指導、実は間違っているかも?【プロが教える解決策】/サイレントセールスの専門家 渡瀬謙氏 × BtoB売れる仕組みの専門家 村上智彦【GENIUS LAB】

営業チームのリーダーとして、部下や後輩から以下のような相談を受けた経験はありませんか?

  • 「うちの商品、高くて売れません。」
  • 「正直、この商品が好きになれません。」
  • 「自分に営業は向いていない気がします。」

こうした悩みにどう対応するかによって、部下の成長やチーム全体の成果が大きく変わります。本記事では、元リクルートのトップ営業トレーナー、渡瀬先生のアドバイスをもとに、部下の相談への具体的な答え方や支援方法をご紹介します。

訪問営業で断られた部下にどう答えるか

ある部下が「再訪問したいけれど断られる」と悩んでいるとします。この場合、多くのリーダーが「もう一度精神誠意お願いしろ」と指示するかもしれません。しかし、現代では「お願いベース」の営業は通用しにくいものです。

まずやるべきことは、最初の訪問時にどんな話をしたのか詳しく聞くことです。その内容を基に問題点を洗い出し、改善策を一緒に考えるアプローチが効果的です。

例えば、「初回訪問で商品の強みをゴリ押ししていなかったか」「顧客にメリットが伝わっていたか」を確認するだけで、次回訪問での改善点が見えてきます。部下に対しては「何をどう伝えたか」を振り返らせ、相手のニーズに沿った提案を練り直すようサポートしましょう。

リーダーの役割は、「指示を出す」だけではなく、部下自身が考え行動できるよう導くことです。例えば、以下のように問いかけてみてください。

  • 「なぜ再訪問したいのか?」
  • 「相手にどんなメリットを伝えたいのか?」

こうした問いかけにより、部下が自ら解決策を考える力を育てることができます。「教える」よりも「問いかける」姿勢を重視することで、部下が自身の課題に向き合い、営業スキルを磨くきっかけを提供できます。

すぐに商品説明を求められた場合、どうすればいいか

「商品説明を求められた場合、どうすればいいですか?」という質問もよくあるケースです。この際、ただ指示をするのではなく、以下のステップを部下に教えましょう。

  1. 「わかりやすく説明したいので、少し確認してもいいか?」と切り出す。
    これにより、顧客の具体的なニーズを引き出せます。
  2. ヒアリングを簡潔に行い、相手の状況を把握する。
    例えば、「どのような課題を解決したいのか」や「他に比較している製品があるか」を聞くことで、提案内容をより的確にすることができます。
  3. 顧客のニーズに基づいた説明を行う。
    商品の特徴を伝えるだけでなく、「この製品を使うことで、どんなメリットを得られるか」を明確に伝えることが重要です。

こうしたプロセスを部下に教えることで、顧客に響く提案ができるようになります。

「価格が高い」と言われた場合の対処法

商品価格について「高い」と指摘されるのもよくある場面です。これに対して、間違ったアプローチは次のようなものです。

  • 「他の営業は売っているぞ!」とプレッシャーをかける。
  • 「商品の良さをもっと詳しく説明しろ!」と根性論を押し付ける。

価格に関する顧客の懸念に応えるには、次のような視点で話を進めます。

  1. 「この商品を使うことで、顧客がどれだけ利益を上げられるのか」を示す。
    商品の価格以上に得られる価値を具体的に伝えます。例えば、導入後のコスト削減額や売上増加額など、数字で示すことが効果的です。
  2. 価値提案に重点を置く。
    「価格を売る」のではなく、「価値を売る」ことが営業の仕事です。顧客がその商品を使うことで得られる利点を、具体例を交えて説明します。

これにより、顧客は価格ではなく、商品がもたらすメリットに目を向けるようになります。

「商品が好きになれない」という相談への対応

営業職では、商品に対する愛着や自信が売上に直結することがあります。部下が「商品が好きになれない」と相談してきたら、次のように答えましょう。

  1. 「この商品を使った顧客の成功例」を共有する。
    実際に商品を活用して課題を解決した顧客の話を伝えることで、部下のモチベーションを高めます。
  2. 部下に「商品が提供する価値」を再認識させる。
    商品そのものではなく、それが顧客にもたらす成果に目を向けるよう促します。

商品を好きになることよりも、「顧客にどれだけ貢献できるか」に焦点を当てることで、営業活動への意識が変わります。

「営業が向いていない」と悩む部下への助言

営業は時に孤独で厳しい職種です。「自分に向いていない」と思う部下に対しては、次のように声をかけます。

  1. 「なぜそう感じるのか」を丁寧に聞く。
    部下のストレスや悩みを把握した上で、具体的な解決策を一緒に考えます。
  2. 短期的な成功体験を提供する。
    達成可能な小さな目標を設定し、それをクリアすることで自信をつけさせます。
  3. 適性を判断する期間を設ける。
    即断せず、「一定期間努力してみよう」と伝え、サポートを続けます。

まとめ

営業現場での悩みや相談は、リーダーとして必ず直面するものです。重要なのは、部下の話を丁寧に聞き、相手の状況や気持ちを理解した上で解決策を提示すること。そして、部下自身が考え、行動できるような問いかけを行うことです。

適切なアプローチを通じて、営業チーム全体のパフォーマンスを向上させていきましょう。