不況に動じない・潰れない会社をつくる2つの絶対ルール!キャッシュ24ヶ月分と顧客資産への広告宣伝投資が鍵

コロナ不況から抜けて、多くの業種では業績が右肩上がり。

私は、現在ちょうど10社のクライアントをご支援していますが、そのうちの2社は6月に過去最高の営業成績、8社もコロナ前の営業成績を上回りました。

業績好調になってくると、もはや不況時のことは忘れてしまいそうですが、8年や10年ごとに未曾有の大不況と言われる経済危機が訪れるもの。未来予測はできませんが、おそらく今後も何かしらの想定外の大変動が起こるでしょう。

そんな不況やアクシデントの際に、多くが不安に思うのは、お金のこと、ビジネスの先行きのこと。

お金の不安がなく、ビジネスの先行きも見通しが立つならば、じっと我慢して持ち堪えることができます。資金繰りもそれほど心配しなくて済みます。むしろ、不況をチャンスと捉えて、広告宣伝費や販売促進費などに積極投資することもできます。

いかに不況に強いビジネス、動じない状態をつくるか。私が考えるポイントを2つ解説します。

売上ゼロでも生き残るキャッシュを貯める

不況に強い、動じないということは、言い換えると、潰れない・潰さないという意味ですよね。

不況によって起こるわかりやすい状況やリスクは、要するに、商品サービスが売れなくなるというリスクですね。このリスクは、いつでも常にあります。

その中でも、一番最悪のケースというのは、売上ゼロ、無収入の状態です。

つまり、不況に強い、動じないビジネスというのは、一番最悪である売上ゼロ、無収入の状態でも生き残るキャッシュが手元にあるビジネスと言えます。

パナソニックの創業者、松下幸之助氏の「ダム経営」は有名ですね。景気が悪くなる時に備えて、資金を蓄える。ダムが水を貯め、流量を安定させるような経営をすべきだ。という考え方です。

私の会社では、売上ゼロでも生き残れるだけのキャッシュを24ヶ月分貯めておく、というのを一つの目安にしています。

いろんな経営者さんの話を聴いたり、財務諸表を見たりしても、最低でも12ヶ月、できれば24ヶ月分を貯めておく、というのがおすすめです。

今すぐ手持ちキャッシュを増やす方法は、支出を減らすこと。売上を増やすのは難しいケースもあるかもしれませんが、支出を減らすことは今すぐにでもできるはずです。利益も残りやすくなります。

広告宣伝費に投資して顧客資産を増やす

キャッシュだけ貯めていればいいのかというと、もちろんそんなことはありません。ビジネスにとって最も重要な「顧客資産」を固める・増やすことは、不況への最強の備えです。

あなたのビジネスの商品サービスにお金を払ってくれるのは誰でしょうか?もちろん、顧客です。

損益計算書や貸借対照表、キャッシュフロー計算書のいずれにも記述されないのですが、あなたのビジネスにとって最も価値あるものは、顧客資産です。

今まさに商品サービスを購入されている顧客はもちろん、過去に商品サービスを購入されていた顧客、これから商品サービスを購入する可能性のある見込み客を含んでも良いでしょう。

広告宣伝費に投資をして、顧客資産が増えれば増えるほど、翌期、翌々期以降の売上・利益を増やしたり、安定化させたりすることに繋がります。

しかし、損益計算書にはどのように記載されるでしょうか。広告宣伝費は費用、コストとして計上されます。

もしあなたのビジネスがいま利益が出ているのであれば、顧客資産を増やすための広告宣伝費は節税になるということです。

もちろん利益には課税されますが、利益をもたらす顧客資産そのものには課税はされません。不動産でいう固定資産税とか、ないですよね。

でも、大手企業がやるようなばら撒き広告、TVCMやタクシー広告のように、効果計測が極めてしにくい広告宣伝費はコストですが、直接的に顧客資産を拡張するための広告宣伝費は投資です。

広告宣伝費をケチった分だけ、顧客資産は小さいまま、ビジネスは不況や変動に弱くなってしまうことを忘れてないでくださいね。どんどん投資しましょう。