原材料高騰、値上げする?しない?原材料高騰をチャンスに変える2つの方法

最近、ワークマン女子の人気がますます盛り上がっているワークマン。今年2月、売上の6割を占めるプライベートブランド(PB)の価格を据え置く方針を表明しました。

総合菓子メーカーのシャトレーゼも今春、約400品目のほぼすべての商品価格を年内を維持することを決めました。

原材料高騰により利益圧迫でも、値上げしない評判、話題づくり、信頼、集客力を維持・拡大する狙いがあるのだろうと思います。

あるいは、短期的には高騰している原材料だが、未来永劫、このまま高騰しっぱなしとは言えないので、長期的な目線で、安易には値上げするべきではないという判断なのかもしれません。

原材料高騰により、値上げするか、しないか、という議論。各社の動向。これらは、たいていのケースでは、すでに発売されている既存商品の値上げに関する議論です。

値上げしなければ、利益を圧迫する。値上げすれば、市場で選ばれにくくなり、収益が縮小する。さぁ、どうするか、という視点です。

でも、私は「第3の道」があると思います。つまり、値上げする・しないのいずれの選択をしても、収益にもたらすリスクを抑え、むしろ収益を伸ばす可能性を生み出す方法です。

「第3の道」と言いながら、2つの方法があります。

1つ目は、既存商品を値上げせずに、利幅の取れる高価格なプレミアム商品を新たに投入する方法です。

提供する価値になんの変更もないのに、価格だけを値上げされたら、そりゃ消費者からは選ばれにくくなるでしょう。

そのため、既存商品を値上げせずに、評判や信頼、集客力を維持しながら、高付加価値で高価格帯のアイテムを開発・投入し、利益を稼ぎにいくということです。

余談ですが、私は佐藤製薬の1本3,000円のユンケル・ファンティをたまに飲みます。効果のほどはわかりません笑 でも、どうしても疲れた時、元気を出したい時に、一番高いユンケル・ファンティを飲んで気持ちをUPさせています。

2つ目は、既存商品の価値をあげて、値上げする方法です。

価値をあげるというのは、なにも商品自体に変更を加えなければならないわけではありません。

たとえば、100円の商品を買ったら、1000円が必ずもらえるとしたら、どうでしょう。商品を買うと、キャンペーン応募できるQRコードが付いていて、専用サイトにアクセスして応募できるという仕組みです。

同様の仕掛けにはすでに事例があり、格安航空会社LCCのピーチでは、キャンペーンが大当たり。5,000円を払うと、6,000円または1万円の旅チケット(割引券)がGETできるものです。

商品自体の価格をUPさせたとしても、それを上回るメリットがあるのなら、消費者は許容してくれるかもしれませんよね。自社だけで企画が難しければ、他社とコラボしてプロモーションするのも得策ですね。話題づくりにもなります。

視点を変えるだけで、新たな突破口が見つかるかもしれません。

いまある商品を単に値上げするか・しないか、という狭い視野で議論していると、ドツボにはまりそうです。同じ土俵で競合他社と闘うような考え方です。

少しだけ視野を広げて、原材料高騰をチャンスを捉え、自由発想で戦略を組み立ててみるのも面白いと思いますよ。