社長や決裁者からの反響アポを量産する短期速攻型の新規営業法

今年2月号の『月刊売れる仕組み戦略レポート』では、「私信風DM」について特集しました。2022年9月号以来の特集です。

私信風DMは、私が20歳の時、雑誌広告代理店の完全歩合制営業を経験した頃から、たった一人で独立起業して以来ずっと20年間、使い続けている短期速攻型の営業手法です。

私が過去に一度も新規開拓に困ったことがない最大の秘訣は、間違いなく私信風DMです。

大手上場企業の開拓にも20年ずっと変わらずに通用する営業方法であり、今年から新たに顧問契約のご縁をいただいている東証プライム上場の年商3,200億円、社員数1万人の人材系グループ企業も、実は私信風DM経由です。

すでに私信風DMを実践している方も、これから実践する方も、あるいは、過去に何度か試したけどいまいち結果が芳しくなかった方もいるでしょう。

ぜひ新たな事例サンプルと成功確度をUPするためのポイントを抑えて、私信風DMをあなたの勝ちパターンの1つに加えておいてほしいなと想いを込めて編集しました。

私信風DMで業績をグンッと伸ばしているクライアントは、たくさんあります。

たとえば、大手上場企業向けに採用代行やコンサルを提供している会社。

2023年1月からご縁をいただき、新たにリリースした外国籍人材に特化したマッチングプラットフォームが最後発からわずか1年で業界NO.1を達成しました。

2022年秋のリリース以来、今後の成長が見込まれる外国籍人材市場でのポジションを確立しようと社内で期待の高まるサービスでしたが、当初はテレアポを中心に新規営業に取り組んでいたものの、ユーザー企業の新規開拓に苦戦していました。

先行している競合他社がだいたい60〜80社のユーザー企業数ということでベンチマークし、2023年に100社超えを達成して業界NO.1になることを目標に、私たちのご支援がスタートしました。

短期施策として私信風DM、中期施策としてGoogle検索広告の2つを新規集客のメインに位置付け、11月下旬の時点で77社まで伸びてきていましたが、100社達成まで最終の追い上げが欲しいところ。

そこで、私たちは年内最終の私信風DMに切り札とも言えるオファーを用意。年内駆け込みの新規問合せと受注契約が殺到しました。

営業の皆さんは殺到した問合せへのクロージングに追われながら、12月ギリギリでしたがなんとか目標達成できました。

クライアントの皆さんも最後まであきらめず、全員で思いつく限りのできることをもう本当にすべてやりきった結果、業界NO.1ポジションに立つことができました。

ご縁いただいたクライアントの達成はなによりも嬉しいことですし、私たちの一番の喜びです。

他にも、東京都・渋谷に本社を持つ創業4年目の小さなIT技術者派遣会社。

いわゆるSES、システムエンジニアリングサービス(System Engineering Service)の会社であり、フリーランスエンジニア派遣という超レッドオーシャンな市場で戦っています。

このクライアントは、私たちがご支援を開始してまだ半年程度しか経過していませんが、営業社員を一人も増やすことなく、受託開発企業やベンチャー、スタートアップからの新規問合せ件数が5倍以上に急増。

フリーランスエンジニア派遣の成約件数は前年比3倍以上を毎月続けており、さっそく急成長カーブを描き始めました。

30代の若い社長はもともとエンジニア出身。IT技術者の心理を捉えるのがとても上手で、PM(プロジェクトマネージャー)やPL(プロジェクトリーダー)、PdM(プロダクトマネージャー)から現場プレーヤーまで、即戦力な20代30代のフリーランスエンジニア獲得には私たちがご支援開始する前からすでにうまくいっていました。

課題だったのは、BtoBの新規開拓です。IT業界には建設業界のような商流構造があることに加えて、エンジニアの転職エージェントやフリーランスエージェントの競合が入り乱れており、各社ともテレアポなどで営業攻勢をかけるのですが、新規アカウントのドアオープンが非常に難しいのが実情です。

業界全体が慢性的な人手不足に悩んでいることには変わりありませんので、なんとかアプローチ方法や差別化の切り口を打ち出して、反響商談の機会を増やしたい。

それが私たちにご相談・ご依頼をいただいた動機でした。

新規問合せ件数5倍以上、成約件数3倍以上と2023年後半より好調を持続している秘密は、私信風DMやFAXDMというWebではない極めてアナログな施策です。

私信風DMは、A4用紙1枚のセールスレターを印刷して郵送することにより、相手企業の社長や決裁者から直接反応を得る手法です。

BtoBや経営者向けビジネスにおいて、小予算で素早く実行でき、短期間で効果を発揮する営業手法の1つです。

セールスレターも勝ちパターンを確立すれば、毎回ゼロから書く必要もありませんし、宛先リストの準備や印刷発送作業を外注することにより、実質ほとんど手間工数をかけなくても勝手に反響が集まる状態をつくることができます。

私信風DMの特徴は、個人的な手紙のような演出にあります。シンプルな茶封筒や手書き風の宛名、通常の切手を使用してパーソナルレターの印象を与えます。

これにより、秘書や受付が勝手に開封しにくくなり、相手が大手企業でも社長・決裁者の手元に届きやすくなります。

あるいは、社長・決裁者からの直接反響でなくとも、トップから「一度提案を受けてみて」との指示のもと、現場責任者や担当者から反響アポになるため、追っかけで獲得したご挨拶アポや情報提供アポと比べて、相手の熱量は明らかに高くなります。

デジタル時代ではありますが、紙の郵送物が効果を発揮することを侮ってはいけません。

正しい宛先選定と心に響くセールスレターを用意すれば、他の方法と比べて高いROAS(広告宣伝投資対リターン)を期待できます。

しかも仮に反響を10倍にしたい場合、テレアポ件数や飛び込み件数を10倍にしたり、10倍の営業社員や販売スタッフを雇用する必要もありません。

DM送付数を10倍に増やすだけです。DM送付件数が1,000件でも、1万件でも、10万件でも、かかる手間はほぼ変わりません。

成功パターンを一度確立すれば、新規開拓に悩むことがなくなるだけでなく、あなたの望むスピードで自由に事業を成長させることができるでしょう。