『OKR』シリコンバレー伝説のベンチャー投資家、ジョン・ドーア氏がGoogleに教えた成功手法とは。
いま『Measure What Matters - 伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法 OKR』を読んでいます。
実は以前に読んだことはあったのですが、もう一度復習しているところです。
うちの会社は社員メンバー20名そこそこの小さな会社。ビジネスモデルや売れる仕組みも、かなりシンプルでスリムな運営です。
しかしそれでも、人数が増えるほど、各事業・各ブランドの仕組みが少しずつ拡張するほど、複雑さは徐々に増してきます。
何が重要で何が重要でないか、何を優先し何を後回しにするか。きちんとコントロールしなければ、仕組みもチームもカオスになってしまいます。
メンバー全員が「いま私の目標は”これ”、追うべき数字は”これ”、やることは”これ”、改善すべき点は”これ”」と正確に理解把握できている状態をつくること。
つまり、ビジネスモデルや売れる仕組みだけでなく、個々の目標設定もシンプル化することが必要だということです。
私のイメージでは、社員メンバーが寝起きに聞かれて、即答できるくらいシンプル化・浸透させること。
◾️目標設定・達成の技術『OKR』
『Measure What Matters - 伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法 OKR』を、私がもう一度読み返しているのは、シンプルさを意図して維持しなければという危機意識の高まりかもしれません。
シリコンバレーの伝説的なベンチャー・キャピタリスト、ジョン・ドーア氏がかいた本です。
彼は、世界的なベンチャーキャピタルであるクライナー・パーキンス・コーフィールド・アンド・バイヤーズの会長です。
GoogleやAmazonへの投資を創業から間もない段階で決定し、両社の取締役に就任して成長につながる様々なアドバイスをしてきました。
また、数々の伝説的なスタートアップの成功を黒子として支えてきました。
ジョン・ドーア氏による目標設定・達成の技術『OKR』は、「O(Objectives:目標)」と「KR(Key Results:主要な結果)」の頭文字を取ったものです。
組織が「何を」達成するのかという明白な目標(O)を定め、「どのように」達成しつつあるかをモニタリングする指標(KR)を追います。
KPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標)とも似ているようですが、ちょっと違います。単なるプロセス管理や数値管理ではないのです。
◾️あなたの経営の最終目的地は?
ジョン・ドーア氏の『OKR』の特徴は、経営の最終目的地である目標(O)が何であるか、優先すべき”ひとにぎりの目標”だけに絞り込むこと。
さらにそれは、売上や利益の金額以上のものであることが望ましいようです。
たとえば、「目標:売上100億円!」ではなく、「目標:千葉県NO.1の求人広告代理店になる」とか。
すると、千葉県NO.1になるには、具体的に「顧客数○○社」「新規開拓数○○社」「顧客離脱率○%」とモニタリングする指標(KR)が決まります。
つまり、ジョン・ドーア氏の『OKR』は、単なる目標数値の設定管理法というより、ビジョンドリブンな”ひとにぎりの目標”を掲げるところがポイントではないかと私は感じています。
◾️ビジョンドリブンな目標が鍵
部分断片のKPI管理に埋没することなく、メンバー全員が同じビジョンドリブンな目標(O)を意識してやるべきことに集中できる点。
メンバー全員が、自分の役割や業務がどの指標(KR)に貢献するものであるかを見失いにくい点。
そして、メンバー全員が同じ優先順位や意思決定の基準を共通して持ちやすい点。
以上が『OKR』のメリットではないかと私は理解しています。あなたはどう考えますか?
組織が「何を」達成するのか、目標(O)がすべての起点になるので、今月末の星野リゾート界アルプスへの宿泊時にじっくり考えてみたいと思います。