リード獲得がうまくいかない3つの原因。中小企業・新規事業が大手企業のマーケティングを真似しても機能しないのはなぜか。

今日は、リード獲得の考え方について話します。(※)リード=見込客のこと

働き方改革、SFA・CRM・MAツールの普及、コロナの影響などにより、BtoBビジネスの営業・マーケティングのあり方は随分と変わってきました。

従来のテレアポや訪問など、営業社員のマンパワー依存のやり方、属人的な営業スタイルはトーンダウンしつつあります。

その一方で、デジタルやオンラインの活用による反響営業になんとかシフトしようと、多くの会社が試行錯誤しています。

でも、なかなか成果に繋がらないケースが圧倒的多数派です。

なぜでしょうか?私は3つの理由があると考えています。

(1)予算不足

ビジネスやマーケティングの基本として、代償を払わずに見返りを得るのは不可能です。

払うべき代償を最小限に抑えながら、最大限のリターンを手に入れたいという気持ちはわかりますが、現実にはなかなか魔法の杖はありません。

お金を投資して結果を買うか、労力や時間を投資して結果を買うか。あるいは、その両方か。

残念ながら、多くの会社では、目標数字や達成期限に見合うだけの代償を払う用意ができていません。

結果、リード獲得や反響アポ獲得の取り組みが小さくなりすぎ、遅すぎて、PDCAもまわせないという状況に陥ってしまっています。

(2)人材不足

BtoBマーケティングの知識不足、スキル不足、社内マーケター不足などにより、9割以上の会社では、リード獲得からナーチャリングを経て、セールスが新規受注するというプロセスが機能しません。

仮に広告宣伝費を確保したとしても、売れる仕組みを設計・構築・運用する実働部隊がいなければ、なかなか物事は進みません。なんとか進めたとしても、採算が合わない・広告宣伝投資が回収できないという事態に陥りがちです。

そして、リソースの限られる中小企業や新規事業において、戦略立案から実務実行までを遂行できるマーケターは非常に稀有なため、採用するのも簡単ではありません。

(3)戦略不足

予算や人材の不足よりも、もっと深刻なのは、そもそも売れる仕組みの全体設計図が見える化できていなということです。

具体的には2つのケースがあります。

1つは、知見がないために設計図の描き方がわからないケース。

もう1つは、資金や人が豊富な大手企業を前提とする方法論をもとに設計図を描いているため、自社の戦略や状況に合っていないというケース。

特に後者のケースでは、お金をかけ、ツールも導入し、人もアサインしているのに、一向に手応えが感じられないので、社長や事業責任者の皆さんにとって、かなりストレスが蓄積するでしょう。

営業部長は成果を急いであれこれと施策を追加しようとしますが、現場の営業はなかなか付いてこない。

マーケ担当はやることが多くなりすぎて、現場実務をまわしきれず疲弊する。

社長は追加予算や人手の要請を受けるものの、根拠や見通しが不明瞭なので意思決定しづらいと感じます。

このように、それぞれの立場でうまくいかない負のスパイラルに陥りがちです。

まとめ

いきなり厳しい現実の話を続けてしまいましたね。でも、打開策がないわけではありません。

まず重要なことは、大手や隣近所の真似ではない、中小企業や新規事業に合った売れる仕組みの設計図や打ち手をつくる・見つけるということが第一歩です。

リソース豊富な大手を前提とする理論は、そもそも真似できません。自社に合った戦略を自力で組めるようになることが欠かせません。

そして、流行やトレンドに振り回されるのではなく、少予算・少人数からクイックに始められて、短期的に良い広告投資対効果(ROAS)を期待できるような、確からしい打ち手に集中し、自社の勝ちパターンへと確立するのが得策だと思います。

あなたはどう考え、何を選択し、どんな結果を出すでしょうか。