BtoBマーケティングでも使える!ライブ配信、ライブコマースは試す価値あり

BtoBビジネスをやっている社長やマーケターの中には、「BtoBのマーケティングは、BtoCとは違う」と思っている人が結構います。

でも実は、BtoCのマーケティングの動向をウォッチしていると、ちょっと時期が遅れてから多少の形態を変えて、BtoBにも持ち込まれることがよくあります。

米国のマーケティングが日本の3〜5年先を行っていると言われるのと同じように、BtoCはBtoBよりも少し先を行っているように思います。

BtoBは対企業なので、なんとなく身構えがちというか、きちっとしないと失礼にあたるような感覚があるのかもしれませんね。でも本質は同じだと思いませんか?BtoBもBtoCも大差ないと思いませんか?結局、一個人向けなのか、企業の中にいる個人向けなのかの違いだけじゃないですか。

私は東京・市ヶ谷にある美容・健康通販のクライアントをご支援して、定期購入客を12ヶ月で8倍にUPさせたことがあります。ほんの5年前の話です。

その時、今では普通になりましたが、当時は通販業界で他社がほぼやっていなかった先進的な戦略や施策を採用しました。その一つが、ライブ配信やライブコマースです。

米国や中国のマーケティングトレンドを見ていて、面白いかもなと思ったのです。

顧客やファンにコンテンツを届けるだけでなく、時間も共にするライブは、商品サービスやお役立ち情報の提供以上に、人間同士の感情や価値観のつながりを作りやすいように感じたのです。

クライアントの社員の皆さんと協力して、毎日インスタグラムとYouTubeでライブ配信をやり始めました。

顧客向けにメルマガでライブ配信を告知して、参加やフォローをしてもらえるように促したところ、毎日300〜700名のお客様が試聴してくれるようになり、ライブ配信内で新商品やキャンペーンの告知をすると、爆発的に売上が伸びました。

定期購入客の継続率やLTV(顧客生涯価値)も伸び、結果的に新規顧客獲得のための広告宣伝投資がより一層できるようになり、たった12ヶ月で8倍に成長できたのです。

BtoBビジネスにとってライブ配信やライブコマースは果たして無関係でしょうか。私はそんなことはないと思います。

たとえば、YouTuberの中にも”ビジネスYouTuber”と呼ばれる人たち、あるいはIT技術やツールのガイド役として”エバンジェリスト”と呼ばれる人たちがすでに存在します。

社長が広告塔の役目を担うこともあれば、社外から”アンバサダー”を立てて、自社の商品サービスやブランドを広めるためのPRや情報発信をすることもできます。

いずれもBtoCでは”インフルエンサー”という括りで定着しているカテゴリーですね。そこに、ライブ配信やライブコマースとのかけ合わせは、試す価値が十分にあると思いますよ。大手上場企業などは、この手の動きはかなり遅いですからね。

BtoBビジネスでも隣近所を見回して、似たり寄ったりのマーケティングをするのではなく、BtoCや異業種から学び、自社の戦略に取り入れてみてください。

「うちの会社では難しい、うちの業界には合わない」ばかりでは、変化や成長が遅れます。近々、月刊売れる仕組み戦略レポートでも特集を組みたいと思いますので、楽しみにしていてください。