大正大学の学生が運営するスムージ店『ガモール堂』に学ぶ!社員の当事者意識と本気を引き出すには「崖から突き落とせ」

大正大学の地域創生学部の学生がやっているスムージ店『ガモール堂』。

豊島区巣鴨の商店街にあり、企画から運営まですべて学生たちだけでやっているそうです。2021年10月にオープンしました。看板メニューの淡路産フレッシュスムージーに使用するニンジンは、地域実習で淡路島を訪れたことがきっかけとのこと。

フードロスやSDGsを意識して、ニンジンをスムージとして商品化したいと考えましたが、学生たちが思っていたほど商品開発は簡単ではありませんでした。リンゴやヨーグルト、牛乳、オリゴ糖を加えて、飲みやすく工夫しています。

サトウキビのストローやバイオマス素材のカップは、環境への配慮から。冬には同じくフードロスの視点から、カボチャのポタージュを期間限定販売して、大好評だったそうです。

店舗の賃料や食材の仕入れは大学が負担していますが、それ以外の請求書はすべて学生たちに届きます。売上や経費がいくらか、利益が出ているか、どの商品がどれくらい売れたら利益UPできるかなど、プチ経営体験もしているそうです。

「ビジネスを丸ごと全部経験する」というのは、すごく良いことだと思います。

うちの会社でも、マーケターやセールスライター、事業部リーダーを育てるのに、一番手っ取り早い方法は、いったん一人に全部任せちゃうことです。

もちろん、会社としてのリスクコントロールは効かせますが、売れる仕組みづくりから商品企画までの現場実務のすべて、お金や数字への責任のすべてを、ぜんぶ一人でやりきってもらいます。

手助けはしません。

当然、十中八九、失敗します。うまくいきません。売れません。恥ずかしい思いもします。散々な結果に終わることがほとんどです。キャッシュも消えてなくなります。

でも、結果は問題じゃないんです。本人の必死さに火を付けることが大事なんです。

売れる仕組み全体がどういう構造で成り立っているのか。商品サービスの企画開発フローはどうなっているのか。お金や数字をどう管理すればいいか、責任を持つとはどういう感覚なのか。

本人は向き合わざるを得ません。必死に考え、必死に調べ、必死に学びます。必死にもがきます。必死にあがきます。わからなくても迷っても、前を向いてやるしかない・行動するしかありません。

そして、自分がいかに未熟かを知るんです。素直さを持つことの大切さにも気づきます。同時に、何を学ばなければならないか、何を優先してトレーニングすべきなのかを考え、本気で実行するブースターにもなります。

たいていは、顧客獲得や販売にとって最も重要なスキル、セールスライティングに傾倒することになるんですけどね。でも、ただセールスライティングをやるんじゃないんです。

ライオンの子どもを崖から落とすように、一番厳しい環境で本気で這い上がろうとしたからこそ、何をやるにしてもエンジンのかかり具合が半端ないわけです。悔しいわけです。なんとかする力が養われるわけです。生きる力が鍛えられるわけです。

あなたの会社ではどうやって社員を鍛えていますか?マーケターを育成していますか?

愛を持って、信じればこそ、崖の下へ突き落としてみてはいかがでしょうか。