私が雑誌広告代理店のフルコミ営業経験で学んだ最も価値ある教え
私のキャリアのスタートは、大学3年の夏に偶然、当時紙のフロムエーで見つけた雑誌広告代理店での仕事でした。
CamcanやOggi、Domani、Springなど女性ファッション誌の広告枠を、専門学校やカルチャースクールなどの教育機関向けに販売する完全歩合制営業の仕事でした。いわゆるフルコミです。
社員10名程度、当時は明治神宮前駅から徒歩3分の低層ビル1階にあるキレイなオフィスで、当時32歳の元甲子園球児だった熱血社長の指導のもと、朝から晩までテレアポする毎日。
当初あまりにもアポが取れず、たまのアポも訪問商談で一向に決まらないので、心折れそうになる日々でした。
しかし、周りの学生スタッフたちが次々と辞めていく中、私はなぜか辞めずに続けていました。
周囲にたまたま裕福な同級生、超優秀エリートな同級生たちが多かったこともあり、「お金を稼ぎたい欲求」「自信を持ちたい欲求」が強かったのかもしれません。
たぶん熱血社長は「こいつは本当にセンスがないな」と感じていたことでしょうね笑
ただ幸運だったのは、才能やセンス、器用さがないことを自覚しつつ、そんな自分でもどうすれば結果を出せるだろうかと考え、調べ、試そうとしていたこと。
その行動習慣は、その後のキャリアの基礎をつくってくれたと思います。
そして、あきらめずに励まし続け、教え続けてくれた熱血社長には、本当に感謝しています。
始めて半年後、私はその雑誌広告代理店で、最初に月収100万円を達成した学生営業スタッフになりました。
熱血社長はご褒美に、当時原宿駅前の雑居ビルの中に入っていた行きつけのバーに連れて行ってくれました。
カウンター数席しかない小さなバーには、バーテンダーの他に、お客は熱血社長と私だけ。
やると決めた物事を全力で考え抜く、調べ尽くす、徹底しやりきる「癖づけ」
あきらめることが、必ずしも悪いとは私は思いません。
チャンスや可能性が感じられない時に、潔く撤退や損切りをして、次の戦略や機会にピボットすることは、社長としてマーケターとして日常茶飯事です。
やることなすことが、何でも次々とうまくいくなんてあり得ません。
しかし、あきらめや見切りが早すぎるというのも、どうかと思います。
なぜなら、どんな戦略や施策、挑戦でも、たった1回や2回の試行回数や実験で抜群の結果が出ることは稀だからです。
投資する予算や合格基準、期限はあらかじめ決めておきながらも、その範囲内では全力でやりきる。
どうすれば結果が出るだろうかと、四六時中考え、調べ尽くし、勇気を持って日々試していく。できることは全部やる。しぶとく繰り返す。
それでも容易く結果が出るなんてあり得ません。
中途半端にやっていてチャンスの芽すら出ないうちに、結果が出ない、向いていないと早々にあきらめるなら、おそらく何をやっても大してうまくいかないでしょう。
成功する・しない以前に、やると決めた物事を全力で考え抜く、調べ尽くす、徹底してやりきるという「癖づけ」。
それこそ、私が雑誌広告代理店の仕事で得た最も価値ある経験だったんじゃないかと、今朝コーヒーを飲みながら感じました。
あなた自身はもちろん、社員メンバーの皆さんにも伝えてあげてください。強い会社、強いチームをつくるために。