イケア創業者、イングヴァル・カンプラード氏のサステナブル経営への執念と「理念を実現する9ヵ条」に学ぶ。

家具の世界最大手イケアの創業者、イングヴァル・カンプラード氏。

1943年にイケアを創業してから2018年に他界するまでの75年間、一代で家具の世界最大手を築いた人物。

従来の業界では高所得者層に高価な家具を販売するのが一般的だった時代。

カンプラード氏は家具をコンパクトに梱包して販売し、顧客が組み立てるフラットパック方式を採用し、低価格の家具を大ヒットさせました。

1976年にカンプラード氏が「ある家具商人の言葉」というタイトルでまとめたイケアの理念を実現する9ヵ条は、私も昨日学び、考えさせられたところです。

◾️サステナブル経営への執念

2022年の世界サステナブル経営ランキングでは、米テック企業を抑えて、第5位にランクインしたイケア。

日経ビジネス誌の特集では、「イケアの執念」と題して、サステナブル経営の高いハードルを自ら設定し、妥協なき取り組みの例がわかります。

たとえば、インフレで高価な代替肉ブームが縮小する中、植物由来食品のプラントボールは、ミートボール代替品として年2億個以上を売り上げています。

リサイクルと開発が一体となり、2030年までに製品素材に占めるリサイクル素材・リサイクル可能材料の割合を100%にすると掲げ、中古品買取点数は、2021年時点で15万5000点にまで増加。

再生可能エネルギー強化の施策では、2025年に自社の運営に必要な電力使用量をすべて再生エネルギーにする計画。

すでに2009年から29億ユーロ(約4,200億円)を投資し、17ヵ国に575基の風力発電機と20の太陽光発電所を所有しています。

2021年時点ですでにそう電力使用量の76%が再生エネルギーというところまで来ており、2025年までに100%にするために総額9400億円を再生エネルギーに投資する計画です。

◾️過ちを犯さなければいけない

現CEOのジェスパー・ブローディン氏は、、

「恐れようが恐れまいが、それは起きつつある。市場や顧客は変化する。恐れる、難しいという会話ではなく、どう自分たちのビジネスモデルに入れ込んでいくかを模索している。」と話しています。

さらに、「イケアにあるのは1つのルールだけ。”過ちを犯さなければいけない”です。」と。

現CEOのブローディン氏や社員の皆さんの根源には、やはり創業者カンプラード氏の理念を実現する9ヵ条があります。

カンプラード氏は、スウェーデンの貧しい地域、農家の息子として生まれたそうです。貧しさこそ、イケアのサステナビリティ追求や無駄削減、倹約を美徳とする原点になっています。

◾️イケア、理念を実現する9ヵ条

イケアの基本理念:より快適な生活を、より多くの方々に。

理念を実現する9ヵ条:

1:商品展開 - イケアのアイデンティティー
2:イケアの精神は今も強く生き続ける
3:利益がイケアのリソースを生み出す
4:限られた資金や手段で良い結果を得る
5:簡潔は美徳である
6:違うやり方でやってみる
7:力の集中 - それは成功への鍵
8:責任を負うことは特権である
9:やるべきことはまだまだある。輝かしい未来へ!

イケアの理念を実現する9ヵ条。あなたはどれにグッと来ますか?

昨日私は「4:限られた資金や手段で良い結果を得る」「6:違うやり方でやってみる」「7:力の集中 - それは成功への鍵」の3つについて、特に考えていました。

◾️中小企業・新規事業のための戦略

私たち中小企業・スモールビジネス・新規事業は、経営資源の豊富な大手上場企業・有名ブランドとは違います。

人・モノ・お金・情報・信頼・知名度など、もし私たちが同じ土俵で闘おうものならば、勝ち目はありません。長期的に生き残れません。

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いかに少ない社員数や働く時間、非常に限られた経営資源の中でも、利益を最大化するか、ビジネスを安定成長軌道に乗せるか。

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