残酷な真実!ホームページにお金をかけても集客も採用も増えない理由とは?/『小さな会社の売れる仕組み』著者 久野⾼司氏 × BtoB売れる仕組みの専門家 村上智彦【GENIUS LAB】
企業のホームページは、その見た目が綺麗だからといって自動的に効果を発揮するものではありません。多くの経営者が「問い合わせが増えない」「採用応募が来ない」と悩み、時間と費用を投資したホームページが期待外れに終わることも少なくありません。
本記事では、200業種・3000社以上を指導し、累計6000名以上にマーケティングを教えてきた久野先生の知見をもとに、ホームページを集客や採用の強力な武器に変える方法をお伝えします。
集客の第一歩:アクセスを集める方法
ホームページを活用するには、まずアクセスを増やす必要があります。しかし、「アクセスを集める」と言っても、無計画に進めるだけでは成果は上がりません。以下に、具体的な施策を紹介します。
1. 店舗の活用:認知度アップの基盤作り
もし実店舗を運営している場合、店舗そのものが最強の認知拠点になります。ただし、外観や配置次第では通行人にその存在を気づいてもらえないケースもあります。
例えば、ある美容室では「おしゃれすぎて何のお店かわからない」「薄暗い外観で通行人が興味を持たない」という問題がありました。こうした場合には、看板やのぼり旗だけでなく、通行人が「このお店に入ってみたい」と思える工夫を施すことが重要です。
2. Googleビジネスプロフィールを活用
実店舗がある場合、Googleビジネスプロフィールは必須です。所在地や営業時間を登録し、顧客のレビューを増やすことで、検索結果での露出を高められます。
3. ニッチなコンテンツで差別化する
特に専門性の高い商品やサービスを提供している企業は、ブログや記事を活用して濃い顧客層を引きつけることができます。一方、競争が激しい商材では、大手と競り合うことになり非効率になる場合もあるため、戦略的にテーマを選ぶ必要があります。
4. SNSや口コミの活用
飲食店や美容院では、Instagramや他のSNSを活用してメニューや店舗の魅力を発信したり、顧客に投稿してもらえる仕掛けをするのも効果的です。
採用力を高めるホームページの設計
採用活動においても、ホームページは重要な役割を果たします。ただし、応募者がいきなり採用ページを見つけて応募するケースは稀です。ホームページの外部から応募者を引き寄せるための工夫が必要です。
1. 応募者向けの専用ページを作成
採用情報を一般顧客向けの情報と分けることが重要です。例えば、「働きやすい社風」といった曖昧な情報ではなく、具体的に「どのような人にとって働きやすいのか」を明確に伝える必要があります。
2. 採用サイトと会社ホームページの分離
特に一般消費者が訪れる可能性が低い業種では、採用ページを独立させる方が効果的です。ドメイン自体を分ける必要はありませんが、情報を絞り込み、応募者に響く内容を提供することが求められます。
3. アナログとデジタルの融合
速やかに応募を増やしたい場合、アナログ施策との組み合わせが有効です。例えば、採用フェアに出展し、そこで採用サイトを案内することで認知を高める方法があります。
リソースを最大限活用するための考え方
ホームページ運用やSNSの投稿など、どこまでを内製化し、どこからを外注するかという判断は難しいものです。久野先生は以下の基準を提案しています。
1. 方向性を明確に伝えられるか
外注する場合でも、自社のターゲットや伝えたいメッセージが明確でなければ、成果が出にくいです。特にSNS運用を丸投げする場合、外注先の解釈に任せると、期待とは異なる方向性に進むリスクがあります。
2. 自社に蓄積すべき技術や知識
例えば、ホームページの運用や広告の戦略設計など、自社の成長に直接関わる部分は内製化することが望ましいです。一方、デザインやコーディングのような専門的作業は外注しても問題ありません。
誤った投資を防ぐための注意点
ホームページにアクセスを集めることだけを目的にして、無計画に広告費を投入することは避けるべきです。ターゲットに合わない訪問者を増やしても、最終的な成果には結びつきません。また、リスト収集のために無差別にメールマガジンやLINEの登録を促す方法も、制約率の低下を招く原因となります。
まとめ:成功のカギは現実的な施策から
ホームページを効果的に活用するには、現実的な施策を地道に積み重ねることが重要です。短期間で劇的な成果を求めるのではなく、適切なターゲットを定め、継続的に改善を行う姿勢が成功につながります。
あなたのビジネスに最適な施策を見極め、ホームページを集客や採用の強力な武器に変えていきましょう。