日本ハムがZ世代の専門学生とコラボ!「ゲームチェンジ」には、門外漢からの視点が案外プラスに働く
日本ハムがZ世代向けの商品開発やリニューアルのために、都内のデザイン系専門学校の学生たちと組んでいるそうです。自社内にはない自由発想、アイデア、知恵を引き出したい狙いです。
1990年代半ば以降に生まれたZ世代は、SNSに対するリテラシーが高く、環境配慮などへの共感度も高いそうです。ESG(環境・社会・企業統治)などに配慮した商品開発のために、専門学校生と組んでいます。
日本ハムの場合、今回はチーズなどの乳製品やサバ缶などの常温商品を取り上げています。チーズは40代以上の購買率が高いものの、20-30代へのアプローチには課題があったそうです。
学生との共同プロジェクトに取り組む例は増えていて、明治のアイスクリームやピエール・エルメの店頭ディスプレイなどは、実際に商品化・現場への反映がされています。
このように、業界や自社とは無縁・無知な人からの視点やアドバイスは、案外プラスに働くことがあります。現状に変化を要する場合にはなおさらです。
業界の常識やあたり前、自社内では普通だと思われていることでも、外部の人から見ると、「なぜ?おかしくない?」と思えてしまうことはよくありますね。
そんな時、現状に変化を求めていない会社や社員さんからすれば、門外漢からの意見はまったく価値を見出せません。「あぁ、この人は何もわかっていないね」と。
今回の例で言えば、専門学校生の自由発想や突飛な質問を受け止めることはできないでしょう。
しかし一方で、既定路線や枠組みから外れたい、なにか変化が欲しいと感じている時には、捉え方はちょっと違います。
ある意味「これ、おかしいですよ?なぜなら...」「こうすれば変われますよ?さぁやりましょう」と、制約条件など何一つ気にせず、まったく想定の範囲になかったようなものの見方ややり方を提示してくれる起爆剤のような存在は貴重です。
もちろん、それを受け入れられる素養のある会社とない会社は分かれますけどね。相性や賛否はあるでしょうから。
最近思うのですが、私が18年間やってきたことは、要するにマーケターや戦略アドバイザーとして、会社や現場を変化させる起爆剤なのかなと感じます。
想像もしていなかったような方向から戦略や突破口を持ち込んで、ビジネスを立て直す・成長させる仕組みをつくるのが仕事です。
正直、なかなかにしんどい役回りを担うことも多いですよ笑 数ヶ月や数年後に「あの時、村上さんが言っていたことが、最近になってようやく理解できるようになってきました。」みたいな連絡をもらうことも多いので。
ニコニコしながら結構キツいことも言わなきゃいけない場面もあるので、さぞかし鬱陶しい事もあるだろうと笑 仮に全員がすっきり理解できなくても、実行をとめるわけにはいきませんからね。
でも、その結果、近い未来が良くなるなら、一時の悪役は必要です。