「DX or Die(DXか死か)」DX=デジタル化ではない?DXが進まない理由は?私たち中小企業・スタートアップが学ぶべきこと
ニュースを見れば、あっちもこっちも「DX 」の話。
流行り言葉と言う人もいれば、企業の生死に関わるほどの重要テーマだと言う人もいます。あなたの会社では、DX をどう考えていますか?具体的に何か取り組んでいますか?
今日はDX について、興味深いニュースがあったので、学びをシェアしたいと思います。
DX or Die(DXか死か)
損害保険大手のSOMPOホールディングスは、主力の自動車保険が自動運転などの普及により先細りする見込みです。
グループCEOの桜田謙悟氏曰く、「保険会社はもうやめようと思う」「会社を変えたい」「DX or Die(DXか死か)」危機感は相当なものです。
有料老人ホーム「そんぽの家」では、全国300カ所の施設に入居する3万人のデータから、食事や睡眠時間など500項目の数値をAI分析して、入居者の3ヶ月後を予測、食事や運動を変える取り組みを始めています。
エンジニアやデザイナー約50名で構成される「スプリントチーム」では、ワクチン接種証明アプリなど70のサービスを生み出してきました。
DX=デジタル化ではない
ボストン・コンサルティング・グループによれば、DXに成功した日本の大企業は2021年時点で29%に止まり、グローバル平均35%と比較して遅れているとの調査結果。
DXとは紙やハンコの電子化ではなく、ビジネスモデル自体を創り直すことなのですが、大企業の役員や管理職の7割以上はDXとデジタル化の違いが説明できないそうです。
DXが進まない理由とは
「経営側はIT技術をよく分からず、IT部門側も経営陣は口を出すなという空気がある」そう話すのは、アクサ生命保険でDX推進を担った玉置肇氏。
部門の縦割り意識が強く、M&Aによる合併などがあると複雑化しがち。保守費ばかりが膨らみ、DXの基礎となるデータ連携もできない状況だそうです。
DXが遅れる理由の本質は「要するに、リストラだから」とある専門家は指摘。DXを本気で進めれば余剰な人員や競争力のない事業、DXに合わないシステムが浮き彫りとなるからです。
私たち中小企業が学ぶこと
このように大手上場企業では、様々な諸条件や複雑さがあり、DXへの理解不足、DX推進がしにくい状況。
一方、私たちは大手上場企業ほどのデータ量こそ持ってはいませんが、意思決定スピード・実行段階への移行スピードで勝負できる中小企業・スタートアップです。
社長の一声さえあれば、既存事業のDX推進も短期間で素早く実行できるし、しがらみ無く、新規事業・新商品サービスをローンチすることもできます。
会社規模を問わず、DXがビジネスモデル自体を創り直すことであるなら、主導を握るのは社長や事業責任者クラスのリーダーシップ。
現場主導で自主性に任せて、ではなく、多少強引でもガンガン推進すべき事案だと私は思います。