大手競合と差別化する最もシンプルな戦略!一瞬で"世界で唯一"を創り出すブランディングの秘密とは。

私の妻は、毎月1回、表参道の美容室で髪を切ります。

自宅もオフィスも千葉県松戸市なのに、なぜわざわざ遠く表参道まで行って髪を切る必要があるのでしょうか。

聞いてみると、「なんとなく居心地がいいから」「自分の希望を全部言わなくてもわかってくれるから」「カラーの技術が良いから」など、いろいろな理由を言います。

妻はいつも決まった美容師さんに担当してもらっています。ACOさんという方です。結局のところ「ACOさんが良いから」という理由が一番のようです。

その証拠に「もしACOさんが別の美容室に移籍したら、美容室を変える?」と聞くと、「絶対に変える」とのこと。

神奈川の横浜あたりまでなら、時間をかけてでもACOさんのいる美容室へ通うそうです。面白いですね。

もともとホットペッパービューティーを見て、指名なしで予約したところ、最初にたまたま担当してくれたのが、ACOさん。

最初はクーポン目当て、お得さに惹かれたのがきっかけでしたが、ACOさんの雰囲気や技術力、相性が合ってリピーターになっているようです。

ちなみに、妻の紹介で、妻の姉もACOさんに担当してもらっているそうです。

表参道のACOさんの話に限らず、個人を推すことで、競合他社との差別化・優位性を作り出すのは効果的な方法です。

ビジネスやマーケティング戦略においては、様々なフレームワークや分析手法を用いて、勝てるポジショニングを見つけようとします。

イノベーションを生み出し、他社とは異なる商品サービスを作り出そうとします。でも、それは一瞬のこと。

仮にポジショニングやイノベーションに成功しても、あっという間に資金力豊富で、ブランド認知の上回る、圧倒的な強者が市場に参入してくれば、一瞬で先行者利益など奪われます。

もちろん、バイアウトするという道もありますけどね。そもそも、ポジショニングやイノベーションの創造は、オンリーワンになるには難易度の高い戦略です。

ビッグビジネスを築くには、確かに必要な視点ですが、資金もリソースも潤沢とは言えない、私たち中小企業やスモールビジネスにおいては、もっとシンプルかつ基本的で、確実性の高いオンリーワン戦略が必要です。

それが、「人間を推す」ということです。

なぜなら、同じ人間はこの世に2人といないからです。

たまに、社長や社員スタッフがメディアなどへ露出することを嫌がる・避けようとする会社がありますね。いや、たまにじゃないですね。結構、多数派かもしれません。

ホームページにもご自身の顔や姿を出さず、フリー素材の写真やイラスト画像で済ませようとしています。

類似する商品サービスや会社で溢れている中、他との違いを最も簡単に表現できるのは、「個人を推す・人間を推す」ことです。

私の妻が通っている美容室は、芸能人やモデルさんも出入りするような有名な美容室です。

それでも、私の妻は、美容室ではなく、ACOさんに付いています。美容師は個人事業主気質が結構強い仕事なので、なおさらかもしれませんけどね。

いかに、社長や社員スタッフ一人ひとりを推すか、個人を輝かせられるか、という発想で考えてみてください。

BtoBビジネスでも、社長や役員の方が会社の看板・広告塔を担い、ご自身を全面に出しての広告や出版、講演、動画発信などを強化している会社は、かなり結構増えてきていますね。

ビジネスのつくり方、ブランドの魅せ方が変わるはずです。