BtoBビジネスのための顧客ポートフォリオマネジメント「CPM」の超基礎

建設業界向けに採用支援サービスやweb制作ツールを販売している会社が、6月から新たにクライアントになりました。

メールマーケティングやFAXDM、Google広告など、これまでに実行してきた施策をさらにバージョンアップさせて、数字を伸ばしていきましょう、ということで取り組んでいます。

その会社で最初に思ったことが、顧客ポートフォリオマネジメント(CPM)の概念がないということ。そして、売上や利益を伸ばしていくために、結局なにが最も重要なのかも曖昧になってしまっていることです。

そこで、今日は、顧客ポートフォリオマネジメント(CPM)について、超かんたんに基礎を抑えておきましょう。

(1)見込み客と顧客に分類しよう

最初に取り組むのは、手元にある顧客や見込み客を2つの箱に分類することです。

1つ目の箱は見込み客、もう1つの箱は顧客です。

あたり前だと思うかもしれませんが、案外見込み客リスト、顧客リストを、営業管理やメール配信などのシステムにおいて、適切に分類・管理できていないものです。

見込み客とは1回もあなたにお金を払ったことのない相手であり、顧客とは過去に最低1回でもお金を払った履歴のある相手です。

(2)現役か、休眠かで分類しよう

次に取り組むことは、顧客と見込み客に分類した2つの箱を、それぞれ現役か休眠かで箱を分けることです。

現役顧客は、いま現在あなたにお金を払っている顧客、または直近6ヶ月や12ヶ月以内にあなたにお金を払っていた顧客です。休眠顧客は、直近の取引から6ヶ月や12ヶ月以上空いてしまっている顧客です。

現役見込客は直近6ヶ月や12ヶ月以内にリード化した見込み客であり、休眠見込客はリード化してから6ヶ月や12ヶ月以上空いてしまっている見込客です。

(3)すべては現役顧客を増やすために

4つの箱に分類できたら、箱から箱へ移ってもらうための仕組みや仕掛けを組み立てます。

ぜんぶひとまとめでは大雑把すぎますよ。いまいる箱が違えば、相手の頭の中や状態は違うわけですから、アプローチ方法もコミュニケーションのあり方も異なります。

その中でも、現役顧客を増やすことを最優先に考えます。なぜなら、現役顧客が唯一、あなたに利益をもたらしてくれる源泉となるからです。

新たな現役顧客を増やすために、現役見込客からいかに商談を設定するか、休眠見込客にどうやって思い出してもらうかを考えます。

また、すでに顧客化した後、休眠化させないためにどのような防波堤を作るか、休眠顧客にいかに戻ってきていただくかを考えます。

以上、今日は、顧客ポートフォリオマネジメント(CPM)の超かんたん基礎ということで、それくらいわかってるよっていうレベルの話をしましたが、実際にできているでしょうか。

まずは、4つの箱に分けて、それぞれの箱ごとに適切なコミュニケーションを考えましょう。