【コピーキャット】島田紳助に学ぶ「パクる技術」。異業種や海外の売れる仕組みを模倣して倍速成長しよう。
島田紳助はかなりマーケティング思考の持ち主でしたね。今ではTVに出なくなってしまいましたが、一時期、私は島田紳助をウォッチしていました。
芸人として売れるために何を考えたか、売れ続けるために何を考えたか。先日も、若手芸人たちに講義している動画がYouTubeにアップされていたので、つい見てしまいました。
実はもう何度も見ているのですが、何回見返しても学びがあるんですよね。今日は島田紳助の講義「売れる戦略」の中から、”システムをパクる”という話をシェアしたいと思います。
島田紳助は、1980年代前半の漫才ブームを牽引した「紳助竜介」コンビとして売れました。同期には、明石家さんまやオール巨人。
明石家さんまには、天才の明るさ、才能のかたまり、お茶の間の皆さんから愛されるキャラクターがあり、絶対に勝てないと思ったそうです。
オール巨人には、1年目の初日から圧倒されるような漫才のトーク技術があり、「あかん、俺には無理や」と闘えないことを悟りました。
紳助竜介を組む以前、まだ何者でもなかった島田紳助は、どうすれば売れるのかを必死で考えました。
売れた芸人、売れた漫才を分析する
そこで彼は、過去の数十年にわたって時代ごとに売れてきた芸人たちの漫才を分析しました。ビデオやカセットテープを聞き、すでに売れている芸人たちの漫才を舞台袖でこっそり録音しました。
そして、その映像や音声を台本を書き起こすように、紙にすべて書き出していったのです。台本では書き表せない間合いなど、時間軸も書き込みました。
そして、考えました。売れる漫才は、どう変遷してきたのかを。
お笑いや漫才の変化や売れるトレンドを分析した結果、トークのテンポが早く、コンビの片方が圧倒的に喋るという一つの漫才システムを見つけました。
ベテランのような上手な漫才をやれるようになるには時間がかかるが、下手でも面白い漫才で良いなら、このシステムなら俺にもできると考えたそうです。
そして、まさに当時、島田紳助が発見したシステムをやって、売れ始めていたのが、ビートたけしのツービート、島田洋七・洋八の2組でした。
島田紳助は、同門だった島田洋七・洋八を分析して、紳助竜介のコンビを組み、自身の売れる漫才システムを確立していったのです。
紳助竜介がシステムをパクったことに、誰も気づいていませんでしたが、島田洋七はわかっていました。「おい、パクるな!」と言われた時、島田紳助はこう答えました。
「ネタはパクってない、システムをパクっただけじゃないですか」と。
儲かるビジネスや売れる仕組みをパクる
私たちが社長・事業主・起業家として学ぶべきことは何でしょうか。その一つは、「商品サービスではなく、儲かるビジネスや売れる仕組みをパクる」ということ。
- 『創造的模倣戦略 先発ブランドを超えた後発者たち』スティーヴン・シュナース著
- 『コピーキャット 模倣者こそがイノベーションを起こす』オーデッド・シェンカー著
- 『模倣の経営学 模倣を創造に変えるイノベーションの王道』井上達彦著
この3冊はおすすめなので、ぜひ読んでみてください。
「発明するな、模倣せよ」とはよく言われますが、隣近所を見回して、単に儲かっているビジネスや売れている商品サービスを、手っ取り早く自社でも真似すれば果たしてうまくいくのか。
もちろん、そんなに容易くはないですよね。特に、先行者が人や資金などのリソースで圧倒的に上回る場合、ただ見える部分を表面的に模倣したところで成功できません。
模倣すべきポイントが違うのです。模倣すべきは「売れる仕組み」です。
そして、同業大手ではなく、異業種や海外からパクるのが秘訣ですよ。なぜなら、隣の芝は青く見えても、同業他社や大手が本当にうまくいっているとは限りませんし、所詮は二番煎じです。
同業他社・競合がやっていない売れる仕組みやパターンを自社でも応用できないかと試すからこそ、イノベーションや競争優位性を生み出し、圧倒的に成功するチャンスがあるわけです。
私たちが『月刊売れる仕組み戦略レポート』『月刊売れる仕組み戦略会議』で売れる仕組みの成功事例やパターン、法則性を毎月シェアしているのは、そういうわけです。
あなたのビジネスを10%20%の改善ではなく、売上や利益を2倍3倍5倍と成長することを目指していますからね。
「どうすればうちの会社に応用できるだろうか」というマインドセットで思考を巡らせて、ぜひどんどん現場で試してみてください。