衰退産業から脱皮して新たな収益の柱を作るには?社内にマーケターチームを育成して事業を伸ばす方法
今日は、ある印刷会社の話です。創業から70年の歴史があり、100名弱の社員を抱えています。ちょうど3年前に3代目社長へ継承されたところです。
新しい社長は、私と同じ38歳。中高6年間をともに過ごし、部活も同じ硬式テニス部で、彼はキャプテン、私は副キャプテンでした。彼が社長になったタイミングで、経営改革したいということで仕事も一緒にするようになりました。
現在では、私たちが発行する『月刊売れる仕組み戦略レポート』の読者であり、社内マーケターを集中訓練する『BtoBマーケター養成ギプス』にも7名の社員さんが受講してくれています。
「経営改革したい」「社員の姿勢を根本から変えていきたい」「印刷業から脱皮して新たな収益の柱を作りたい」そんな危機迫る想いをなんとか実現していこうと、私も知恵を絞り、汗をかいています。
彼が最も問題意識を感じていたのは、社員の皆さんの「営業力、マーケティング力の欠如」でした。
すでに地元地場ではNO.1の会社ですから、既存顧客とのリレーションは固く築かれています。売上の99%は、既存顧客からです。経営も安定黒字。なんという素晴らしい状態でしょうか。
社員の皆さんは、御用聞きのように巡回していれば、定期的に「いつもの」印刷物や制作物を発注いただくことができています。
しかし、お察しの通り、オンラインやDXが推進されている昨今、紙の印刷物への需要は数年前からすでに右肩下がりのトレンドです。既存顧客からの売上・利益はかたいものの、彼の会社も売上・利益は明らかに落ちてきており、赤字転落もすぐそこに見えている状況でした。
そこで、紙の印刷物ではない、新たな商品サービスを投入すると同時に、新規開拓のための営業の基本動作、BtoBマーケティングの仕組みを構築・運用できる能力を鍛えていかなければならないわけです。
売れなければ、売上も利益も顧客も得られませんからね。
『BtoBマーケター養成ギプス』では、ゼロから売れる仕組みを設計・構築・運用の「実行」を通して、BtoBマーケターを育成します。正直、かなりスパルタです笑
この印刷会社のケースでは、広報PRの企画ネタを毎週考えて、PRtimesからプレスリリースを出しています。大手新聞やwebメディアにも掲載されるようになりました。そして、メディア露出の実績を、ホームページやリード獲得のためのLPにも活用することで、CVRが改善しています。
ターゲットである総務・管理部に役立つホワイトペーパーも、毎月2本制作、それぞれダウンロードいただけるようにLPも制作しています。アクセスUP、リード獲得のためにGoogleリスティング広告を出稿していて、PDCAサイクルもうまく回せるようになってきました。
獲得したリードには、週2回のメルマガ発行、オウンドメディア記事執筆から、反響アポへ誘導する流れを作ろうと試みています。中長期施策ですから、ここはもう少し時間がかかりそうです。
短期的な営業成績をあげるための商談創出のためには、反響アポ獲得DMやメールマーケティングを活用しています。まだ多くはありませんが、決裁者アポからの即受注も生まれ始め、「売れる感覚」が少しずつわかってきたそうです。
セールスやマーケティングは、いくら本を読んだり、研修を受けたりしても身につきません。
現場実地での大量行動や大量アウトプット、泥臭く地道な試行錯誤をしなければ、絶対に習得できませんし、成果にもなりません。仮説検証する思考力や勘も働きません。
超実践型の『BtoBマーケター養成ギプス』は、かなりスパルタですが、今後も親友の会社にとって成長ドライバーの役割を果たせるように精進したいと思います。