SNS垢バン、誰のせい?
「昨日まで何万人ものフォロワーがいたのに、ある日突然アカウントが凍結されて消えた…」
あなたもSNS垢バンやWeb広告の垢バンを食らったことがありませんか?その瞬間、絶望的な気持ちになりませんか?
この垢バン問題、いったい誰が悪いんでしょうか?
最近、企業やインフルエンサーのSNSアカウントが次々と停止に追い込まれる事例が後を絶ちません。
ある飲食チェーンの公式アカウントは、キャンペーンのライバル店批判を「誹謗中傷」と判断され、一夜にしてフォロワー10万人を失いました。
BtoB企業のYouTubeチャンネルも「著作権侵害」の通告を受け、登録者5万人が瞬時にゼロに。広告費や制作コストをかけた動画コンテンツはすべて水の泡になってしまったのです。
また垢バンとは違いますが、Google検索エンジンのSEO対策では、アルゴリズムの変更によって、昨日まで検索順位1位だったのに、突然圏外になって全くアクセスが集まらなくなるのもよくあることです。
このような、SNSやWebの垢バンは、その瞬間、本当に絶望的な気持ちになりますよね。
InstagramのフォロワーやYouTubeのチャンネル登録者も、今までの努力が無に帰するわけで、ビジネスの生命線とも言える新規集客やPRの手段が絶たれて、どうしていいのか怖くなるような感覚になるかもしれません。
でもこのような垢バン問題は、実はインターネットが始まった黎明期から、ずーっと何度もくり返されてきたことなんです。
たとえば、、
■2011年の「Google Panda」アップデート
低品質コンテンツのランキングを大幅に下げることを目的としたGoogle検索アルゴリズムのメジャーアップデートで、薄いコンテンツやコピーコンテンツを多用していたWebサイトが、一夜にして検索順位を落とし、アクセスが激減。
多くのメディアやアフィリエイトサイトが収益源を失いました。
■2017年以降のYouTube「Adpocalypse」
広告主のブランドセーフティ懸念を受け、YouTubeが機械学習を使った広告表示ロジックを大幅変更しました。
特定のキーワードやサムネイルを含む動画への広告配信を自動的に制限・停止する仕組みを導入。
その結果、突然「収益化が停止された」「広告がまったく表示されなくなった」といった声が続出したんです。
動画制作コストや運営費を広告収入で賄っていたクリエイターや企業は、数百万円規模の損失を被ったケースもありました。
■2018年のInstagram「シャドウバン」
ハッシュタグやAPIの大規模な仕様変更で、一部の投稿がハッシュタグ検索結果から見えない状態になる現象が多発しました。
Instagram公式には否定されましたが、多くのインフルエンサーやEC事業者が影響を報告。
「フォロワー数は増えているのにエンゲージメントが激減」「投稿がまったく発見されなくなった」といった声が相次ぎ、広告やプロモーション施策の成果が半分以下になったアカウントもありました。
■2025年5月のPinterest「内部エラー」
さらに最近、2025年5月には、Pinterest社が内部エラーによって数週間にわたり数千ものユーザーアカウントを一斉に停止してしまったと公式発表しました。
多くの企業アカウントやクリエイター、EC事業者のアカウントが誤って非アクティブ化され、再申請から復旧までに2週間を要したケースもありました。
これらのケースに共通しているのは、プラットフォームのルール変更や運営者の判断一つによって、ビジネスの資産だと思って築いてきたものが、ある日突然ゼロになるリスクを抱えているということです。そしておそらく、このような問題は、今後も起こりうるのではないでしょうか。
じゃあ、私たちはどうすればいいのか。
私が20年前に自分でビジネスを始めた頃、米国のマーケティングイベントに参加して学んでから、ずっと一環して実践してきた「たった1つの教訓」があります。
その教訓のおかげで、私は現在まで20年間、雑誌広告代理店のフルコミ営業からスタートして、テレアポ研修トレーナーとして独立起業・法人化して、東証プライム上場から社員5名以下の会社まで200社を超えるクライアントの売れる仕組みづくりをご支援しながら、25の新規事業を立ち上げて年商1億〜10億サイズに育ててくることもできました。
その「たった1つの教訓」とは、「他人の庭に自分の家を建てるな」です。
GoogleやYouTube、Facebook、Instagram、TikTok、X、LinkedIn、LINE、Amazon、Udemy…
もしこのような他人のプラットフォーム上で、フォロワーやチャンネル登録者を増やしたい・アクセスを集めたい、新規集客したい、商品を売りたいと思っているなら、今すぐやめてください。少なくとも、集客販売や収益獲得のメインには、絶対にしないでください。
ある日突然、アカウントが吹っ飛んでも、私たちは文句も言えないし、そのせいでビジネスが潰れても彼らは責任をとってはくれませんから。
あらゆるビジネスの唯一かつ最大の資産は、「自社所有の顧客資産」だけです。