和田秀樹著『80歳の壁』が大ヒットした理由。出版業界の常識や定説を疑い、新たな仮説へ挑戦すること。

精神科医、和田秀樹氏の著書『80歳の壁』『70歳が老後の分かれ道』は、2022年の新書ベストセラーになったヒット作です。

なぜ売れたのでしょうか。

出版業界では「タイトルに特定の年齢を入れた本は売れない」と考えられていました。ターゲット読者が絞られてしまうからです。

年間20-30冊、累計800冊もの本を出版してきた和田秀樹氏も、以前までは出版社の定説に従い、企画を練り、本を執筆してきました。

しかし、ご本人曰くどれもあまり売れなかったそうです。

私も2021年4月刊行の『事業復活メソッド』をぱる出版さんから出しましたが、現在1日あたり200-300冊が出版され、年間7万冊以上もの大量の本が市場へ放たれていると知りました。

そんな中、800冊もの出版実績を持つ和田秀樹氏ほどの著者クラスなら、打率も良いのではと思い込んでいたのですが、実際には1勝9敗とのこと。

「どうも打率が悪い...」和田秀樹氏は疑問を感じていました。

◾️『80歳の壁』が大ヒットした理由

出版社の定説や成功体験を受け入れて企画しても、なかなか売れない。タイトルに年齢を入れちゃいけないなんて、思い込みなんじゃないか。そう考えたわけです。

「いま70代以降になる全共闘世代は読書率が高い」という仮説から、和田秀樹氏はあえて年齢を明記し、リアリティをもって訴求すれば本は売れるんじゃないかと考えました。

ほとんどの出版社は聞き入れませんでした。「うーん、意図はわかるんですが、うちでは扱えませんね...」「いやぁ、気持ちはわかりますが、厳しいんじゃないですかね...」

和田秀樹氏の持ち込む企画やアイデアは、出版社の編集会議の土俵にすら上がりません。

しかし、和田秀樹氏は諦めませんでした。

同意してくれる出版社を見つけ、2020年に『60代と70代 心と体の整え方』を出版し、7万部のヒット。

一方、手応えを感じて2021年に『60代から心と体がラクになる生き方』は期待していたよりも数字が伸びず。その失敗にも和田秀樹氏は考えを曲げません。

「”60代70代”が売れて、”60代”が売れないということは、”70代”が売れるのかも」と出版社の社長を説得して『70歳が老後の分かれ道』を出版。

2022年の上半期新書ベストセラー1位になりました。

「もっと攻めよう」と勝負し、『80歳の壁』が生まれました。さて、私たちが和田秀樹氏から学ぶことは何でしょうか。

◾️とにかく打席に立ち続ける

和田秀樹氏は、『80歳の壁』がヒットした理由は、なんでしょうか。

ご本人がこれまで依頼された仕事は基本断らず、毎年20-30冊の本を出してきたからだと言います。

売れなかった本の方が圧倒的に多いそうです。でも、失敗ばかりを気にしていてはダメ。自分の失敗なんて誰も他人は覚えていないのだから、と。

「秋元康さんを売れなかった曲で覚えている人なんていないでしょう?」と。1勝9敗の”1勝”だけで、他人はあなたを評価します。

・新規商談が受注できなくても、臆せず次の商談へ臨めばいい。

・Web広告の反応が悪くても、臆せず新しい広告クリエティブを追加すればいい。

・商品サービスが売れなくても、臆せず次の商品の企画アイデアを考えればいい。

成功しようが失敗しようが、とにかく打席に立ち続けることです。

手前味噌ですが、私の2冊目の書籍『最強マーケ脳のつくり方』は、2022年9月の出版以来、売れ続けています。

でも以前は「この企画ではダメじゃないか」と出版社から散々断られまくりましたよ。私もしぶとい性格なので、あきらめませんでしたけどね笑

◾️他とは違う考え方・やり方を試す

和田秀樹氏は、出版社の定説や常識を疑い、ヒットを生みだしました。

打席に立ち続けるだけでなく、試行錯誤し続けることもセットです。

三振した時と同じスイングを続けても、ヒットは生まれません。一度ホームランを打てたからといって、ピッチャーの球が変われば、同じスイングは通用しません。

仮説を立てて勝負し、勝因を分析する。舞い込むチャンスを生かして、さらに攻める。ときどき成功体験や常識を破っていく。負けても諦めずに実験をくり返すこと。

従来の慣れたやり方、従来の方法論から外れれば、コケるかもしれません。

新しい実験に挑んでも失敗するリスクは当然あります。でも、試さないことには答えも出ません。やる前から答えを出していたら、他人と同じ答えになってしまいます。

他人と同じことをして、成功をつかむことはできませんよね。

◾️あなたのビジネスを伸ばす方法

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だからこそ、大多数の同業他社や隣近所がやっていないからこそ、ブレイクスルーに繋がるんです。

和田秀樹氏が、業界の常識やあたり前を疑い、他とは違う考え方・やり方を持ち込み、打席で試し続けたことで大ヒットが生まれました。

他と同じ考え方・やり方、今までと同じ考え方・やり方のままで、違う結果を期待することはできませんよね。

PROFIT ENGINEが届ける売れる仕組みの勝ちパターンや型、事例をもとに、「他と違う、今まで違う」を試していくことで、あなたのビジネスをもっと伸ばしていきましょう。