起業初年度に”お金の不安”を解消する3つの数字 - 起業1年目に個人年収2,000万円を超えて”潰れる不安”から解放された私の方法

あなたが社長・起業家として一番恐れていることは何ですか?資金が尽きてビジネスが終わってしまうこと、会社が潰れてしまうこと、夢や目標が途絶えてしまうことではありませんか?

私も小さな会社を経営する社長の一人として同じです。私は自己資金のみでビジネスをやってきました。なので、金融機関からの借入やゼロゼロ融資の返済というプレッシャーはありません。

しかしそれでも、自分なりに人生を賭けて取り組んできたビジネスや会社が消えてなくなるなんて想像したくありません。

暗闇の中を全速力で走るような気持ち...

特に、独立起業して初期の頃は、そもそも潤沢な資金もなければ頼れる人がいるわけでもなく、確からしい何かを持っているわけでもありませんよね。

根拠のない自信や希望はあれど、暗闇の中を全速力で走らなければならない、現実にはそんな気持ちでした。

今では20名強の仲間に恵まれ、マーケターチームを編成し、常時20〜25社のクライアントの売れる仕組みづくりのご支援に加えて、自社ブランドの構築・運営にも挑戦しています。

サブスクリプション・モデルを中心に組み立てているので、業績予測が立てやすく、広告宣伝や商品開発への投資も積極的に進めることができています。ビジネスも精神状態も、今ではだいぶ安定してきました。

でも、最初から経済的安定や精神的安定を実現できていたわけではありません。

もしあなたが、仮に「これから起業したい」「独立してまだ1、2年目」というタイミングなら、「成功してみせる!」という希望と同時に、現実にはお金や数字について漠然と不安を持っていませんか?

今日は、私が独立起業の1年目から意識していた3つの数字をシェアします。ぜひ参考にしてみてください。

”お金の不安”を解消する3つの数字

(1)キャッシュ24ヶ月分

まず1つ目は、現金です。松下幸之助氏や稲盛和夫氏のダム式経営の話は有名ですよね。ホリエモンこと堀江貴文さんも「結局、現金があれば潰れないんですよ」と。

私は売上ゼロでも最低24ヶ月は潰れないだけの現金残高を貯めることを最初の目標にしました。そしてその後も、24ヶ月分を絶対に割らないように維持しています。

金融機関からの借入により、取り急ぎの現金を用意するのも状況次第で悪いとは言えません。ただ私はあくまで、事業運営から得られた利益をプールして、24ヶ月分とすることを自分なりのルールとしています。

そしてキャッシュ24ヶ月分のバケツから溢れ出た中から、既存事業または新規事業への再投資にまわします。

(2)LTV/CPO比率

次に2つ目は、LTVとCPOの比率です。各事業ごとに目標比率は異なりますが、共通する指標です。

LTV(Life-Time Value:顧客生涯価値)とは、初回購入から一定期間内に顧客1人あたりが支払う売上または粗利の平均です。たいていは、LTVを360日で見ています。

CPO(Cost Per Order:1注文あたり広告宣伝投資額)は、購入や契約申込1件あたりにかかる広告宣伝投資です。

無料登録や資料請求1件あたりのCPAは、私たちはあまり追いません。なぜなら、私たちが欲しいのは、見込客やフォロワーなどではなく、顧客やクライアントだからです。

私はLTVとCPOの比率が、どの時点で1倍を超えるかを気にしています。つまり、新規顧客獲得にかかる投資を360日以内のどの時点で回収できているのかをウォッチします。

私の独立起業1年目は、ごく小予算での広告宣伝投資を30日以内に回収して損益分岐を超えることを基準としていました。キャッシュ体力がなかったからです。

そして徐々に事業成長ステージUP、会社のキャッシュ体力がついてくるのに応じて、適正な回収期間レンジで売れる仕組みを改良してLTVを伸ばし、CPOの許容上限値を上げてより多くの顧客を獲得できるようにすることを目指しました。

(3)MRR:月次定期売上

最後に3つ目は、毎月定期的に得られる売上金額です。MRR(Monthly Recurring Revenue:毎月決まって発生する売上)は、SaaSやサブスクではよく使われている指標で、事業の安定成長性を示すものです。

私の場合、23歳で独立した起業初年度は、テレアポ営業のコンサルタント、研修トレーナーとして、月20万円税抜×3〜6ヶ月単位の業務委託契約を結ぶクライアントを10社獲得することを目標としました。

そうすれば、MRR200万円をクリアでき、個人サイズの収益としては、とりあえず最低ラインをクリアして、生き延びていけるだろうと思ったからです。

私がMRRを追う理由は簡単です。業績の未来予測ができるからです。

経営における不安要素は、「今月や今四半期はよかったが、来月や来四半期のことは蓋を開けなければわからない」というもの。

逆に明日の数字をより確からしく読むことができれば安心ですし、積極的に投資をしたり、改善の打ち手を練ったりする余裕も生まれます。

以上、3つのシンプルな数字。あなたの参考になれば嬉しいです。