新規事業を成功させる3つの秘訣。テストマーケティング段階へ移行する前にチェックすべきポイントとは。

2023年、既存事業の成長に加えて、新規事業に取り組もう、新たな収益の柱を増やそうと考えていませんか?今日のメルマガは、そんな方にヒントがあると思います。

ファーストリテイリング社の柳井正会長著『一勝九敗』のように、まったくゼロから新規事業を立ち上げ、安定収益の柱へと育てるのは、決してラクな道のりではありません。

想いを強く、信じて行動しても、なかなか結果が出ない、数字が合わない。ストレスフルな我慢、我慢の日々が続くこともあります。

年明けは誰しも、意欲が高まっている時期。1年の目標やTODOリストも、盛り盛りになりがちではありませんか?笑

新規事業や新商品のアイデアも、きっとうまくいくに違いないと信じて疑わないことでしょう。もちろん、信じることは大事、毎日やりきることも大事、勢いも大事。

でも一方では、私たち社長・起業家・マーケターは、信念や情熱、行動に満ち溢れながらも、現実的で冷静なジャッジを求められる立場です。

成功・失敗の答えは、いくら会議室で議論しても確証は得られないものです。

詰めるべきことを詰めたら、素早くすべて市場や顧客に問う。テストマーケティング、テストセールスを実行して、反応や数字を確認する。これが鉄則。

加えて、今日は新規事業の成功確率を上げる方法として、そもそもテストマーケティングへ入るかどうか、事前チェックすべきポイントを3つ紹介します。

私たちは10の自社ブランドを運営していますが、そもそも試験段階へ移行するかどうかの事前チェック機能の一部として、実際に現場で使っています。

◾️1:顧客は誰か、どこにいるか

日本マクドナルド創業者、藤田田氏の著書『ユダヤの商法』を読んでいて、改めて学びました。

基本中の基本。でも、自分の新規事業や新商品アイデアに意識が向いていると、「お金を払ってくれる顧客」のことが二の次になりがちではありませんか?

マーケティングの教科書でよく言われる、妄想空想のペルソナでは弱い。

たとえば、ユダヤの商法によれば、「具体的にどこの誰なのか、まずその人物を3名見つけて、目の前に連れてきなさい」という教えがあります。

そして、「なぜその人物は、買うのか」「なぜその会社は、買うのか」を、インタビュー調査や観察によって購買動機を探るのです。

逆に、”具体的にどこの誰”を実際に見つけられないならば、新規事業や新商品アイデアは先へ進むことはありません。

◾️2:自社・自分に原体験はあるか

案外と軽視されがちなのですが、あなたの会社、あなた自身の中に新規事業や新商品アイデアに繋がる原体験はあるでしょうか。

原体験の見つけ方には、3つの種類があります。

・あなたがお金を使ってきたのは何か
・あなたが時間を使ってきたのは何か
・あなたが深く悩んできたことは何か

最低でも、どれか1つにあてはまるかどうかをチェックします。できれば、2つや3つに該当したいところ。

なぜ、原体験の有無が重要なのでしょうか。理由は2つです。

1つは、あなた自身の中に原体験があることによって、顧客イメージが感覚的につかみやすいから。

もう1つは、商品サービスの付加価値を高めるストーリーにリアリティが生まれるから。

BtoB・BtoCを問わず、高くても喜んで買ってくださる顧客ほど、理屈や特徴機能だけでなく、感情的な側面から評価してくれるものです。

逆に、あなたの会社、あなた自身の中に原体験が無いならば、顧客心理を感覚的につかめず、顧客の心を動かすストーリーで付加価値をつけることもできません。

◾️3:既存事業とのシナジーはあるか

簡単に言えば、あなたがすでに持っている事業上の資産や強みを十二分に生かせるかどうか、です。

いくら原体験があっても、いくら顧客の具体的ペルソナが見つかっても、ビジネスとしての成功確率をUPさせるには、すでに持っている蓄積を活用できるかどうかが鍵です。

まったくのゼロからではなく、すでにある顧客資産からのスピンオフ、得意な集客・販売パターンの応用を考えましょう。

成功確率を上げるだけでなく、無用なリスクを回避できるメリットもあります。

たとえば、私たちの10の自社ブランドは、顧客や商品サービスは異なりますが、売れる仕組みの基本設計はすべて同じです。

テーマ内容は違いますが、チームメンバーたちが日々取り組む業務ルーティンも、追いかける数字も、個々に求められるスキルも、まったく同じです。

以上、新規事業・新商品サービスの成功確率をUPさせる3つのポイントを話しました。

2023年、あなたのビジネスがより一層成功するように、参考にしてみてくださいね。