2分 vs. 58分

売れる営業と売れない営業の違いは、何だと思いますか?

これは、私が雑誌広告代理店でのフルコミ営業や独立した最初期、自分の間違いを矯正するのに一番苦労したことでもあるんです。

それは「話す:聴く」の比率です。

ごく基本的なことですが、あなたもつい良かれと思って話しすぎてしまうことありませんか?

特にコンサルタントや研修講師、フリーランスの方であれば、相手よりも専門領域の知識や経験を持っていることが多いですよね。

そのため、つい”先生モード”に入ってしまって教えたくなることはありませんか?

でも、商談の目的は、売ることです。教えることではない。教えれば教えるほど、相手から感謝はされるかもしれませんが、契約受注からは遠ざかります。

なぜなら、商談相手は自分の困っていることをあなたが解決してくれるかどうかを判断したいだけで、実際にその場で解決してほしい・お勉強したいとは誰も思っていないからです。

商談時間が60分だとしたら、自分が話す時間は2分に抑える。残りの58分は相手の話を聴く時間にする。それくらいの意識でちょうどいいんです。

最近私がリサーチしていたコンサル界の世界的権威、アラン・ワイス著『Million Dollar Consulting(ミリオンダラー・コンサルティング)』の中にも同じ教えがありました。

最もスムーズに売れる流れは、適切な質問をして、とにかく黙って聴く。相手の置かれている状況、課題、感情、願望を汲み取ることに神経を研ぎ澄ませる。

そして、「それなら**様に一番合っているのはこれ」とソリューションのカードを最後にサッと切るだけ。なぜそれがベストな解決策と言えるのか、2分で要点説明し、相手の疑問を解消したら、あとはYES・NOを決めてもらえばいいだけ。

つまり、あなたが商談受注率をアップするためにやることは、適切な質問リストをつくること、そして2分のセールスピッチ台本をつくること。

意外と、質問の流れやセールスピッチを”その場の雰囲気”でやってしまっている人が多いので、きちんとリスト化、言語化しておきましょう。

ご自身の商談を科学的に改善できるだけでなく、チーム・パフォーマンスのアップにも繋がりますよ。