売上5億以下=あっても無くてもいい会社!ニッチカテゴリーの選択、NO.1やオンリーワンを獲りに行く戦略が、自己満足に終始していてはダメですね。

ある有名なD2Cビジネスの経営者は、企業規模を次の3つに分類しています。

・売上100億以上=なくてはならない会社
・売上10億以上=あると便利な会社
・売上5億以下=あっても無くてもいい会社

私たちジーニアスラボが運営する9つのブランドは、どれもせいぜい年間数億円サイズ。

彼の分類に合わせるなら、世の中にとっていずれも無くなっても困らない弱小ブランドと言えるでしょう。

ニッチカテゴリーの選択、NO.1やオンリーワンを獲りに行く戦略が、自己満足に終始していてはダメですね。

私たちはいかに最少の社員数や働く時間で、顧客へ価値を届け、利益を最大化するかという方針でビジネスやブランドを作っていますので、決して売上至上主義ではありません。

しかし、少なくとも各ブランドが売上10億や100億のように、社会や人々、地域にとってなくてはならない存在にならなくては、自己満足ビジネスの範疇に過ぎないのかもしれません。

ドラッカーの言葉にもあるように「市場から存在を認識される・憶えられる」という土俵にそもそも乗っていないのかもしれませんね。

■ピーター・ドラッカーの教え

経営哲学の父、ピーター・ドラッカー氏は、「あなたは市場から何によって憶えられたいか」をマーケティングの要諦としました。

それは、ブランディングとも言えますし、ポジショニングとも言えますが、学術的な言葉や分類は問題じゃありません。

「○○と言えば、□□」のように、あなたの名前や会社、ブランドが挙がるかが鍵です。

市場や見込客との信頼関係が構築できていない新規獲得においては重要です。顧客獲得コストに対して、ダイレクトに影響を及ぼします。

■ニッチカテゴリーを見定める

仮にあなたが人材紹介ビジネスをやっていたとしましょう。

たとえば、「人材紹介なら...」と聞いて、どの会社やサービスを思い浮かべますか?リクルートやパソナ、dodaでしょうか?

総合人材紹介だとあなたが名乗るなら、リクルートやパソナと同じ土俵でガチンコ勝負を挑むことになります。果たして、勝ち目はあるでしょうか。

「あなたは市場から何によって憶えられたいか」「○○と言えば、□□」とは、市場や顧客の頭の中で分類しやすくしてあげること。

同じだと見なされない、別物であると認識してもらうためには、区別をはっきりさせなくてはいけません。

たとえば、「医療系の人材紹介なら...」と聞けば、エムスリーキャリアやナース人材バンクでしょうか?「千葉密着の人材紹介なら...」と聞けば、ベストマッチでしょうか?

このように、業界や職種で絞り込んだり、地域や求職者属性で絞り込む方法もあるでしょう。

■ポジショニング戦略と事業規模

アル・ライズ氏とジャック・トラウト氏の共著『ポジショニング戦略』によれば、人はカテゴリーごとに5〜7個までしか記憶できないとのこと。

さらには、市場が成熟するにつれて、利益確保できるのはカテゴリーNO.1やNO.2まで。NO.3以降は、生き残ることすら厳しい状況になるとのこと。

あなたはどのカテゴリーを意図して狙いますか?「○○と言えば...」の○○は何ですか?

そのカテゴリーで5本の指に入るでしょうか?ターゲット市場に聞いて、NO.1やNO.2に名前が出てくるでしょうか?

そもそも狙うカテゴリーは、カテゴリーとして成立するでしょうか?市場や見込客が求めるカテゴリーでしょうか?

■「なくてはならない」存在になろう

私たちジーニアスラボは9月度、過去最高業績を達成しました。9つの全ブランドで伸長しました。

でも、単一ブランドで年間売上10億円を超えているものは、まだありません。

数字の動向を見ていると、NO.1やオンリーワン戦略がうまくハマっているブランドが多そうに思います。方向性は間違っていないのでしょう。

しかし所詮、各ブランドはまだまだ「あっても無くてもいい」レベルです。

「なくてはならない」になって初めて、本当の意味でNO.1やオンリーワンだと市場から憶えられたと言えるでしょう。

あなたのビジネスは、9月度いかがでしたか?

きっと私たちよりもずっと長く、ずっと大きい規模感でビジネスされていると思いますが、臆することなく、満足することなく、もっと数字を上げていきましょう。

世の中にとって「なくてはならない」存在になるために。